トピックス,エネルギー編
スイス国際航空(SWISS)、飛行業務にSynhelion社のソーラー燃料を世界で初めて導入(2025.7)
Swiss International Air Lines(SWISS)は、スイスに拠点を置くクリーンテクノロジー企業のSynhelion社が製造するソーラー燃料を定期便に導入した世界初の航空会社となった。Synhelion社は、DAWN製造施設から190リットルの合成原油をドイツ北部の製油所に初めて輸送した。そこで太陽エネルギーを用いて製造されたこの燃料は、認証済みのJet-A-1航空燃料に加工された。その後、この燃料はハンブルク空港の燃料供給システムを経由してSWISSの運航インフラに供給された。
供給される燃料は、ハンブルク-チューリッヒ間のフライトに必要な燃料の約7%に相当する。これは象徴的なスタートであるが、非常に大きな意義がある。小さな量に聞こえるかもしれないが、航空業界にとって画期的な出来事であり、Synhelion社の技術が実用化され、次のステップへの準備が整っていることを証明している。既存の精製プロセスへのシームレスな統合は、Synhelion社の技術を迅速に世界規模で展開していく上で不可欠である。
<Synhelion社が再生可能燃料を生産する方法>
太陽は私たちに毎日膨大なエネルギーを与えてくれるが、その潜在能力を私たちのニーズに合わせて最大限に引き出すことは依然として大きな課題である。同社は、この豊富なエネルギーを活用し、持続可能な燃料へと効率的に変換する革新的な技術を開発した。再生可能燃料を生産するには、再生可能エネルギーに加えて、水と炭素源が必要である。
●炭素源 – 生物起源廃棄物をバイオガスに変換する ●エネルギー源 – 太陽光を高温のプロセス熱に変換する ●熱エネルギー貯蔵 – 24時間365日太陽燃料生産を確保 ●熱化学反応器 – バイオガスを合成ガスに変換する ●燃料合成 – 合成ガスを液体太陽燃料に変換する ●その結果、効率的で24時間利用可能な持続可能な太陽燃料が誕生