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住友化学、大手電機・自動車会社向けにアクリル樹脂のケミカルリサイクル品を販売開始(2025.3)
住友化学㈱はこのたび、ケミカルリサイクルで得られたMMA(メタクリル酸メチル)モノマーを原料としたポリマー材料PMMA(ポリメチルメタクリレート。アクリル樹脂)の販売を開始する。韓国LG Display社および日産自動車㈱での採用がそれぞれ決定しており、業界に先駆けて、MMAのサプライチェーンにおけるケミカルリサイクルの社会実装を加速させる。
同社は、2022年に愛媛工場(愛媛県新居浜市)にPMMAケミカルリサイクルの実証設備を建設し、新居浜市とのアクリル製飛沫防止板の地域内資源循環プロジェクトの実施や㈱スタージュエリーが販売するアクリルジュエリーの原料提供などの取り組みを進めてきた。また、同社は、ISCC Plusなどの第三者認証を取得し、マスバランス方式を用いた実用的なリサイクルの社会実装をグローバルに進めている。
今回の販売は、量産設備で生産されたPMMAを、電機や自動車など、高い品質が要求される用途に提供する。液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いられる導光板原料として韓国LG Display社向けに、また、ヘッドランプに用いられるレンズ原料として日産自動車向けにそれぞれ販売を開始する。
住友化学は、石油化学関連事業について、環境負荷低減技術による価値創造に大きく舵(かじ)を切ることとしている。リサイクル価値の社会醸成と歩調を合わせながら、自社での本格事業化、ライセンスを通じた社会全体への普及を進める考えだ。

液晶ディスプレイ用途(イメージ)
詳しくは、→https://www.sumitomo-chem.co.jp/news/detail/20250306.html