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中国民間航空機メーカー・COMAC、国産民間旅客機で中国産・SAFの飛行性能良好実証(2024.6)
2024年6月5日、中国民間航空機メーカーの中国商用飞机・COMACのARJ21地域航空機とC919大型旅客機が、それぞれ1時間以上の飛行を経て、SAFの充填後の デモ飛行ミッションでは、2種類の国産民間航空機は良好な飛行性能を実証した。
SAF の適用は、現在の民間航空輸送業界にとって、地球温暖化に対処し、炭素排出量を削減するための重要な手段となっており、現段階では、世界中の主要な国際航空機メーカーや大手航空会社、テクノロジー企業が SAF の実用化に関する詳細な研究を行っており、中国内でも10社以上の企業や研究機関がSAFの研究開発と生産を行っている。
COMACは常に、より安全、より経済的、より快適で環境に優しい民間航空機を顧客に提供することに尽力しており、2022年からは国内民間航空機へのSAFの適用計画を開始し、国内外のSAF技術に関する徹底的な研究を実施してきている。規格、試験飛行方法、組織化されたSAFは技術研究と設置検証に取り組み、2024年2月に中国民用航空局から耐空承認を取得した。国内民間航空機には、お客様の多様なニーズに応えるため、グリーン航空燃料を給油していく考えだ。
国内民間航空機2種類のデモ飛行で使用されたSAFは、中国石化工(SHINOPEC)が独自に開発したバイオジェット燃料製造技術を活用しており、原料は通称「どぶ油」と呼ばれる廃油である。廃油はリサイクルされた後、中国石油化工鎮海精錬化学有限公司が建設した中国初のバイオジェット燃料工業施設で処理され、バイオジェット燃料が生産される。このバイオジェット燃料と最も広く使用されている航空ケロシン (No. 3 ジェット燃料) の混合比率は 40% であり、すべての物理パラメータは従来の石油ベースの燃料と一致しており、国家規格および業界の要件に準拠している。
COMACは世界の航空業界のグリーン開発ノウハウに積極的に組み入れ、民間航空機開発の全プロセスにおいてグリーン開発コンセプトを実践、「グリーン航空機」の開発、「グリーン郷里」の形成、「グリーンサプライチェーン」の構築に努めていく。三位一体の「グリーン商用航空」を構築し、同社の大型航空機開発の能力を世界の航空産業の持続可能な発展と中国のダブルカーボン目標の実現に貢献する考えだ。
詳しくは、→http://m.comac.cc/xw/202406/05/t20240605_7386187.html →http://www.sinopecgroup.com/group/en/Sinopecnews/20240607/news_20240607_376366343669.shtml