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商船三井、本船上への蘭・VM社製CO2回収装置の商用搭載を決定。国内海運会社として初(2024.4)

 ㈱商船三井は、同社が所有するLR1型プロダクトタンカー“NEXUS VICTORIA”(75,000重量トン級)に、オランダのエンジニアリング企業 Value Maritime B.V.(バリューマリタイム、VM社)製のSOxスクラバー付き船上CO2回収装置“Filtree System”(フィルツリーシステム) を搭載することを決定した。本船上へのCO2回収装置の商用搭載は邦船社で初の取り組みとなり、2024年末頃の搭載を予定している。

 “Filtree System”は排気ガスに含まれるSOx(硫黄酸化物)とPM(粒子状物質)の99%をろ過するスクラバー機能と排気ガス中の最大10%のCO2を回収するCCS機能を備えており、本船上で生じた排気ガスと特殊な溶媒を反応させることでCO2の吸着・回収が可能。船上で回収されたCO2は溶媒の陸揚げ後に加熱分離され、グリーンハウス事業者、合成燃料製造事業者などのエンドユーザーにおいて、有効活用が期待されている。

 Value Maritime B.V.は、2017年設立の船舶向けCO2回収技術の開発を手掛けるオランダのエンジニアリング企業。GHGフットプリント(商品やサービスがGHGをどれだけ生み出しているかの指標)の減少を通じた海運業界全体の持続可能性向上への貢献をビジョンに掲げ、船主やオペレーターの競争力向上を支援している。→https://valuemaritime.com/

本船上でのCO2回収、陸揚げ、需要家への売却、リサイクルまでのチェーン(イメージ図)

詳しくは、→https://www.mol.co.jp/pr/2024/24058.html

2024-04-24 | Posted in トピックス |