トピックス,マテリアル他編

仏/Michelin・IFPEN・Axens、バイオエタノールからバイオブタジエンの生産試験に成功(2025.12)

 フランスのMichelin、IFPEN、Axensは、ADEME(フランス環境エネルギー管理庁)、ヌーヴェル・アキテーヌ地域圏、Bordeaux Metropoleの支援を受け、バイオエタノールからバイオ由来のブタジエンを生産するBioButterflyプロジェクトにおいて、大きな進展があったことを発表した。2023年7月に最初の産業規模の実証機が稼働を開始して以来、本プロジェクトはいくつかの重要なマイルストーンを達成し、この革新的技術の実現可能性を確固たるものにしている。

 BioButterflyプロジェクトは、実証プラントにおいて、バイオエタノールと先進バイオエタノール(第二世代エタノール)の両方を原料としてバイオベースブタジエンを生産する試験に成功し、100%バイオ由来であることを保証した。両方の原料の性能が確認され、多様なバイオエタノール原料を活用できるプロセスの柔軟性と適応性が実証された。

 重要な進展として、実証プラントで生産されたブタジエンは、重合装置においてブタジエンゴム(BR)およびスチレンブタジエンゴム(SBR)の合成に使用された。このプロセスは成功し、合成ゴム製造におけるバイオ由来ブタジエンの応用を検証する上で重要な一歩となった。

 生産されたブタジエンは、厳格なポリマーグレード仕様を満たしていることが確認され、高品質への適合性が保証されている。この成果は、バイオ由来のブタジエンが、化石燃料由来のブタジエン生産に代わる持続可能な代替手段として、より好ましい炭素フットプリントを実現する可能性を示唆している。

詳しくは、→https://www.axens.net/resources-events/news

2025-12-15 | Posted in トピックス, マテリアル他編 |