トピックス,エネルギー編

豊田通商等4社、ブラジルでのサトウキビ廃棄物由来のバイオメタン生産実証に向け検討開始(2025.2)

 豊田通商㈱、Ferrari Agroindústria S.A(フェラーリ・アグロインダストリア、ブラジル:FAI)、東邦ガス㈱、Sebigas Cótica Bioenergia LTDA(セビガス・コティカ・バイオエネルギア、ブラジル:SC)の4社は、ブラジルにおけるバイオメタン生産実証に向けた共同開発契約を締結したと発表した。本契約は、サトウキビの廃棄物を原料としたバイオメタンの生産を目指すもので、4社は、実証プラントの建設・運営に向けた検討を開始する。

 バイオメタンは、有機性資源から発生するバイオガスを精製して生産される。バイオメタンは、一般的な都市ガスの主成分であるメタンと同じ成分であるため、既存の都市ガスインフラを活用でき、追加的な社会コストを抑制しながらカーボンニュートラルの実現に貢献するものとして期待されている。

 ブラジルは、機械化された大規模な栽培により、サトウキビの生産量世界第1位を誇り、このため、バイオメタン生産に必要な原料の効率的な回収が可能であり、バイオメタン生産のポテンシャルが非常に高いと考えられている。世界的にカーボンニュートラルの動きが進む中、ブラジルでは2024年にバイオ燃料の利用拡大や新技術開発を推進する「Fuel of the Future」法(通称:未来の燃料法)が制定され、温室効果ガス削減に向けた発電や輸送の燃料として、バイオメタンへの関心が一層高まっている。

 本契約にもとづき、4社は、2026年内の稼働を目指し、ブラジル・サンパウロ州のFAIサイト内において、1日あたり5,500m3のバイオメタン生産能力を有する実証プラントの建設・運営に向けた検討を行う。将来的には、実証結果を踏まえつつ、ブラジル国内でバイオメタンの量産体制の確立を目指し、また、日本への輸出を視野にいれ、ブラジル国内輸送および海上輸送インフラなどのサプライチェーンの整備を進めていく考えだ。

<各社の役割>
●豊田通商㈱
プロジェクト推進、全体計画管理
●Ferrari Agroindústria S.A
原材料・用役等の供給
●東邦ガス㈱
日本国内のマーケット開発
●Sebigas Cótica Bioenergia LTDA
実証プラントのエンジニアリング

https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/250207_006528.html

2025-02-12 | Posted in エネルギー編, トピックス |