研究情報
Braskemとカナダ・ブリティッシュコロンビア大、CO2からメタノール製造する技術を開発へ(2024.10)
バイオ製品生産に注力するブラジルのBraskemは、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)と協力し、 CO2回収・変換から得られる重要な中間体であるCOからメタノールを電気化学反応器で製造する可能性を調査すると発表した。1年間続くこのプロジェクトは、より持続可能な生産の選択肢を模索する取り組みの一環として、Braskemが全額出資している。
「メタノールは化学産業にとって重要な製品であり、さまざまな生産プロセスの原料として使用できる。このプロジェクトで検討される電気化学的方法は、CO2排出量の少ない製品を取得し、全体的な統合ソリューションの生産コストを削減して、より経済的に魅力的なものにすることを目指している」と、Braskemの脱炭素化技術プラットフォームの責任者であるMárcio Rebouças氏は述べている。
一般にメタノールとして知られるメチルアルコールは、多くの産業にとって不可欠であり、現在は石炭や天然ガスなどの再生不可能な資源から得られている。この協力により、回収した CO2 からメタノールを生産すると、潜在的に炭素排出量が低くなるため、気候変動に対してプラスの影響を与えるプロセスが実現する可能性がある。また、この製品は、オレフィンや芳香族への変換、または燃料としての直接使用を通じて石油化学産業プロセスに統合することができ、炭素排出量を削減できる。
関連情報(東京工業大)→https://greenproduction.co.jp/archives/22891
関連情報(住友化学)→https://greenproduction.co.jp/archives/18794
2024-10-06 | Posted in 研究情報 |