研究情報

ハイケム、中・清華大発のPhaBuilder社と提携。海洋分解性プラPHAの国内販売代理店契約(2024.7)

 ハイケム㈱(東京都港区)と北京微構工場生物技術有限公司(北京市:PhaBuilder)は、PhaBuilderが製造する海洋でも分解するバイオ由来の生分解性プラスチックPHA(Polyhydroxyalkanate ポリヒドロキシアルカノエート)関連製品の、日本市場における販売代理店契約をこのたび締結した。
 PHAとは、微生物由来のバイオマスプラスチックで、微生物の働きにより最終的に水とCO2に分解する生分解性プラスチック。土壌、コンポスト状況下で生分解するのはもちろんのこと、海中においても生分解性を有することから、海のプラスチックゴミ問題の解決策として注目を集めている。
 今般ハイケムが提携したPhaBuilderは、清華大学の陳国強教授により2021年に設立された。同社は、過去30年以上にわたり清華大学が蓄積してきた「次世代バイオテクノロジー」システムを使用して、安価で様々な種類のPHA製品を生産している。現在、自社ブランドとして「PHALife」や「PHAmily」などのラインナップを展開しており、各種PHAを組み合わせることで新規用途の開発に注力していく。直近では、PHA100%でのラミネートグレードの製品を開発し、紙などの材料と組み合わせることで、完全海洋分解性を有する様々なタイプの製品の試作が実現している。PaBuilder社は更に自社の開発力を活かし、繊維、医療用途、子供用玩具、使い捨て容器など幅広い応用分野において海洋で分解する製品の開発に注力している。

 PhaBuilderの製造体制についても今後さらなる拡張を予定しており、北京の工業園区及び湖北省宜昌市に年産1万トンのプラントを建設予定で、5年以内に3~5の大規模プラントを建設予定となる。

詳しくは、→https://highchem.co.jp/topics/240725/

 

2024-07-29 | Posted in 研究情報 |