研究情報
東北大等の研究G、ナノバブルでワサビ発芽率が3倍超に。イオンとの相乗効果で新機能発現(2023.3)
東北大学未来科学技術共同研究センターとオリエンタル白石㈱は、耐久性に優れたコンクリートの開発や、作物と魚を同時に育てる水耕栽培アクアポニクスへのファインバブルの応用などを目的とした共同研究を進めている。その取り組みの中で、ナノバブルと呼ばれる小さな泡を使うことで難発芽性種子である本ワサビの大幅な発芽率向上に成功した。そのメカニズムとして、ナノバブルがカリウムイオンを種子の内部に能動的に運び入れる現象を発見した。その効率は非常に高く、水溶液中のカリウムイオン濃度が99%以上低下した。これに対してナノバブルが無い場合、同じ水質条件であってもカリウムイオンの濃度低下はわずか10%程度であった。
マイクロバブルやナノバブルなど、いわゆるファインバブルには人の生活を変える大きな可能性がある。その応用は農業や水産業、工学、医療など非常に幅広く、世界中で活発な研究が始まっているが、作用メカニズムには不明な部分が多く、適切な利用形態も明らかではないのが現状だ。今後の実用化に向けてさらなる研究開発を進めていく考えだ。
詳しくは、→https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/03/press20230314-02-nano.html
2023-03-14 | Posted in 研究情報 |