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熊谷組と住友林業、札幌で10階建て木質建築ビル着工 。2023年6月竣工予定 (2022.7)

 ㈱熊谷組と住友林業㈱は6月27日、札幌市で地下1階地上10階建ての耐火木質ビル(仮称:KAGAプロジェクト)を着工したと発表した。竣工は2023年6月の予定。2021年3月ブランド発足以降の両社の様々な取り組みの中で、共同企業体で施工するのは初。上層階は、木のぬくもりを感じられる空間を提供、中大規模建築の木造化・木質化を通じて脱炭素社会の実現に貢献する考えだ。

 7~10階には木質ハイブリッド集成材を使用する。1時間耐火で大臣認定取得の「鉄骨内蔵型」の耐火集成材で、鉄を熱から守る構造。1時間耐火構造の木質ハイブリッド集成材有孔梁も採用。木質ハイブリッド集成材の1時間耐火認定梁に、住友林業が開発した梁貫通技術を加えて新規認定を共同取得した。柱と梁の被覆木材には北海道産のカラマツを採用し、国内林業の活性化につなげる。構造躯体に使用する木材は39.9㎥、炭素固定量は31.8トン(CO2ベース)、これは計画地(139.05㎡)の約7.2倍にあたる広さのカラマツの森が吸収するCO2量に相当するという。

 両社は2017年の業務・資本提携以来、8つの分野で分科会を立ち上げ協業に取り組んできた。中大規模木造建築分科会は2021年に「with TREE」ブランドを発足させ、資材の調達から建築コンサルティングまで展開する。顧客と共に、コミュニティと共に、木と共に、高い価値と良い効果をもたらす木の建築物を協力して創りあげるというコンセプト。鉄骨・RC造の大規模建築に関わる熊谷組の知見と、森林や木材に関わる住友林業の知見を融合し、環境と健康をともにかなえる建築の実現を目指す。

   木質ハイブリッド集成材有孔梁        従来の木質ハイブリッド集成材との比較

詳しくは、→https://www.kumagaigumi.co.jp/news/2022/pr_20220630_1.html

 

2022-07-22 | Posted in トピックス |