トピックス,マテリアル他編

王子HD、微結晶セルロース製造販売の印・Chemfield社買収。医薬品用加工品ビジネス注力へ(2025.3)

 王子ホールディングス㈱は、製薬業界向け微結晶セルロースの製造、販売をグローバルで事業展開する、Chemfield Cellulose Private Limited (Chemfield:ケムフィールド社)の発行済株式を取得したと発表した。なお、取得金額については非開示としている。

 微結晶セルロースは、パルプを原料として精製される、無味、無臭の白色の粉末で、医薬品製造用の賦形剤や栄養補助食品向けなど幅広い用途に適した安全性の高い製品。セルロース系賦形剤は、錠剤製造に求められる成形性、粉体の流動性などの優れた高機能性が評価され、新薬やジェネリック医薬品への採用が拡大している。

 また、インドにおける製薬業は、高品質の製品を手頃な価格で欧米向けに供給することで急成長を遂げ、今後も世界的な人口増加による医薬品の需要増を背景に、重要な輸出産業として堅調に拡大を続ける見通しである。その中でも、Chemfield社は、発がん性のあるニトロソアミン類を含まない高い品質水準と価格競争力に強みを持つ製品群により、インド国内医薬品メーカーに加えて、欧米の大手グローバル医薬品メーカーへの採用実績も重ねており、市場において高い優位性を発揮している。

 今後、同社グループは、従来の原材料(パルプ)事業の下流工程であるパルプ加工品(微結晶セルロース)の製造販売一貫体制の確立を通して高付加価値事業にビジネスを拡大することで、森林資源を活かした木質バイオビジネスを発展させていく考えだ。

詳しくは、→https://www.ojiholdings.co.jp/news/newsrelease.html?itemid=2143&dispmid=1359

2025-03-10 | Posted in トピックス, マテリアル他編 |