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e-fuel注力の独・INERATEC社、欧州投資銀行とBreakthrough Energy Catalystから7,000万ユーロを調達 (2025.1)
欧州投資銀行(EIB)と気候変動対策技術に関し初めての商業プロジェクトに資金提供を行う新プラットフォームのBreakthrough Energy Catalystは、EU-Catalystパートナーシップを通じて、ドイツを拠点としてe-fuelに注力するINERATECに7,000万ユーロの資金提供パッケージを約束すると発表した。EIBはEUのInvestEUプログラムの支援を受けてベンチャー・デット・ローンを提供し、Breakthrough Energy Catalystは、一定の資金提供条件を満たすことを条件に助成金を提供することを約束した。このパッケージは、フランクフルトにあるINERATECのカーボン・ニュートラルなe-fuel生産工場と、さらなる研究開発を支援する。フランクフルト工場は、2025年に開業すると、ヨーロッパ最大のe-fuel工場となる予定だ。
e-fuel 生産では、バイオジェニック CO2 とグリーン水素を使用して、使用時にカーボン ニュートラルまたはそれに近い合成燃料と化学品を生産する。これらは、明確な規制によって商業需要が支えられている航空など、脱炭素化が難しい分野で大きな可能性を秘めており、長期市場成長が期待できる。EUの ReFuelEU Aviation 規制では、航空燃料サプライヤーは 2030 年までに最低1.2% の合成燃料含有量のジェット燃料を提供することが義務付けられており、2050年には35%に引き上げられる。
ドイツのカールスルーエに拠点を置く INERATEC は、効率的で拡張可能なモジュール式のプラント設計を提供し、この成長市場に有利な立場にある。INERATECのフランクフルト工場は、e-sustainable航空燃料(e-SAF) を含む最大 2,500 トンのe-fuelと e-chemicals を生産することができる。この工場にはアップグレード施設も組み込まれ、e-crude オイルを現場で精製して、認証可能なすぐに使用できるSAFにすることができる。この燃料は、EUの合成航空燃料規制にも準拠している。