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米・New Energy Blue社、SAFとダウ社向けバイオエチレン生産のNew Energy Chemicals社設立発表。(2024.3)
作物残留物からの低炭素バイオ燃料とバイオベース化学物質開発の米国・New Energy Blue社(ペンシルベニア州)は、New Energy Blue chemicals社を設立すると発表した。第一段階では、新しい生化学子会社は米国産のバイオベースエチレンを生産し、ダウによる日常生活で使用される低炭素プラスチックの生産を可能にする。第2段階では、SAFを生産するため、テキサス州ポート・ラバカの施設での操業を拡大する。
「New Energy Chemicalsは、バイオベースの燃料と化学品における当社の指数関数的成長への複数の道を切り開く」とNew Energy Blue社社長のAlbury Fleitas氏は述べている。「私たちは特に、米国中西部で農業廃棄物の精製から始まるSAF製造用の、ブラジル産エタノールに代わる新しいエンドツーエンドの代替品を展開する」
「当社のバイオマス精製所のプロセス設計と事業運営には柔軟性が組み込まれている」とCEOのThomas Corle氏は付け加えた。「私たちは単一の製品、単一の市場、単一の原材料に縛られているわけではない。New Energy Chemicalsは、アメリカのバイオエネルギー革命の実現に向けた360度方位の下流オプションを提供する。私たちは市場リスクを軽減し、成長の機会を捉え、低炭素目標を一貫して達成するために方向転換することが可能だ」
2025年後半、アイオワ州メイソンシティのNew Energy Freedom Biomass精製所は、地元のトウモロコシ茎を年間1,600万~2,000万ガロンの高度脱炭素(HD)セルロース系エタノールと12万トンのクリーンなHDリグニンに変換し始める予定だ。リグニンは、アメリカの道路舗装や鉄鋼生産の脱炭素化などの市場において化石代替品として高い価値がある。
Freedomのエタノールの一部はカリフォルニアとオレゴンの自動車燃料市場に向けられている。厳格な低炭素基準を満たすことで、排出されるガソリン1 ガロン当たりのGHGガス排出量が 100% 以上削減される。数百万のHDガロンもテキサスに向かい、そこでNew Energy Chemicalsがそれをバイオベースのエチレンに変換し、パイプラインを介してダウの米国メキシコ湾岸事業所に輸送され、急成長する最終市場全体で再生可能プラスチックを生産する予定だ。
ダウによるNew Energy Blue社のバイオベース原料の使用は、サプライチェーン内の原材料のトレーサビリティに焦点を当てた国際的な持続可能性認証プログラムであるISCC Plusによって認証される予定。ダウは農業由来のエチレンを既存の製造プロセスに混合する予定だが、ISCC Plusの加工流通過程認証により、ダウの顧客はサプライチェーンでバイオベースの材料を考慮できるようになる。
詳しくは、→https://newenergyblue.com/nec-formation/