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日本ガイシ、CCUSに向けCO2回収実証開始。セラミックス焼成炉排ガスからメタネーション(2023.11)

 日本ガイシ㈱(名古屋市)はこのたび、NGKグループの事業活動を通じたカーボンニュートラルの達成に向け、本社地区でCO2回収実証を開始したと発表した。来年度にはメタネーション設備も導入し、CO2の回収・有効利用(CCU)に取り組む。

 本社地区のセラミック製品工場の横にCO2回収設備を設置し、9月より焼成炉の排ガスの一部からCO2を回収する実証を開始した。設備は三菱重工業㈱製で、1日あたりの回収量は約0.1トン。2024年12月には㈱IHI製の設備を導入し、回収したCO2と水素を合成して都市ガスの主成分であるメタンを生成する「メタネーション」に取り組む予定で、焼成工程で排出されるCO2を回収して再利用するCO2循環の実証を行う。

 カーボンニュートラルの手法の一つに排出したCO2を回収・利用・貯留するCCUSがあるが、実施にはコストがかかるという課題がある。またセラミックス焼成炉の排ガスは、CO2回収実証が多く行われている火力発電所などの排ガスに比べてCO2濃度が低く回収効率が悪いため、よりコストがかかる傾向にある。当社は実用化されている技術を用いて早期にCCUの実証を開始することで、当社の焼成炉に適した設備仕様や運転条件を確立し、未利用低温排熱を活用するなどのエネルギーマネジメントを実施して、実用可能なコストで効率的なCCUSを適用することを目指す。

詳しくは、→https://www.ngk.co.jp/news/20231108_1.html

 

 

2023-11-13 | Posted in トピックス |