研究情報
独・ライプニッツ淡水生態・内陸水産研究所等、淡水生態系でプラスチック分解する菌類特定(2024.6)
環境中のプラスチックの存在は、自然と私たちの健康への負担を増大させている。ドイツのThe Leibniz Institute of Freshwater Ecology and Inland Fisheries (IGB:ライプニッツ淡水生態・内陸水産研究所)とポツダム大学の研究者チームは、淡水生態系から分離された菌類が、ポリウレタン、ポリエチレン、タイヤゴムでできたプラスチックポリマーを効率的に分解できることを発見した。これまでの想定とは異なり、プラスチックの前処理は必要なかった。この研究は Science of the Total Environment に掲載されている。
ポリマーから作られたプラスチックは、土壌や水中のバクテリアによって分解されないか、非常にゆっくりと分解されるため、何十年も環境中に残留する可能性がある。その結果、プラスチックとゴムの廃棄物を処理するための実用的で持続可能な方法を見つけるための研究が世界中で行われている。研究チームは現在、18 種類の菌株を選択し、ポリウレタン、ポリエチレン、タイヤゴムを分解する能力をテストした。これらは、環境中に見られる最も一般的なプラスチックの一部であるが、結果は、フザリウム、ペニシリウム、ボトリオチニア、トリコデルマの菌株がプラスチックを分解する可能性が高いことを示している。
詳しくは、→https://www.igb-berlin.de/en/news/efficient-plastic-feeding-fungi-freshwater-ecosystems-identified
2024-06-30 | Posted in 研究情報 |