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ユアサ木材、自社林で新品種・クリーンラーチ植林。CO2吸収量がカラマツより最大1.2倍(2024.2)
ユアサ木材㈱は、北海道鶴居村にある自社林において、2024年5月下旬実施の植林事業で北海道新品種である「クリーンラーチ」を約1,600本植樹する。今後、社有林における植林事業は従来の「カラマツ」に代えて「クリーンラーチ」を植樹していき、地域の森林組合と協力しながらその成長過程を見守っていく。
クリーンラーチは、北海道立総合研究機構林業試験場(美唄市)が造林用に開発した品種で、北海道内の人工林の半数以上を占め、野ネズミなどの食害に弱い「カラマツ」と、同じマツ科で食害に強い「グイマツ」のハイブリッド品種だ。
元来「カラマツ」は、ねじれが出やすく、一部建材には使われにくいところがあるが「グイマツ」の影響を受け継ぐことにより、その部分を抑えられる。さらに通直性にも優れているという形質から「カラマツ」よりも建材としての利用価値が高いと考えられている。また「カラマツ」と比べて成長が早いため、CO2吸収量は「カラマツ」より最大1.2倍と高く、「アカエゾマツ」や「トドマツ」に比べると約2倍以上炭素固定能力が高いため、地球温暖化防止の効果も期待されている。
建材としては「グイマツ」の高い材密度を引き継ぎ、「クリーンラーチ」は「カラマツ」に比べて高い強度を持っているという実験結果もあり、将来的な用途は住宅や高層建築物まで広がることも期待されている。
※写真 北海道立総合研究機構 林業試験場
戦後植林した人工林は今、本格的な利用期を迎えている。この人工林をはじめとする道内にある多くの森林に持続的に多面性機能を発揮させ、有効活用していくこと。さらに人手不足が深刻な林業分野において、持続可能な森林経営を続けていくため、同社は新しい挑戦をし続けていく考えだ。
詳しくは、→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000107803.html