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ENEOS、豪州で水素キャリアの一種・メチルシクロヘキサン(MCH)製造大型実証プラントを開所。(2026.10)

 2026年10月6日、ENEOS㈱は、独自に開発した低コスト型有機ハイドライド電解合成法(Direct MCH)を活用して、水素キャリアの一種であるメチルシクロヘキサン(MCH)を製造する大型実証プラントを豪州クイーンズランド州に建設し、現地にて開所式を開催したと発表した。本実証プラントは試運転を経たのち、2027年1月から実証運転を開始する予定。

 水素を貯蔵・運搬に適した有機ハイドライド(水素キャリア)の一種であるMCHに変換するには、水電解等によって生成した水素をタンクに一度貯蔵し、トルエンと化学反応させる必要があるが、有機ハイドライド電解合成法は、再生可能エネルギー等の電気から水とトルエンを用いてMCHを一段階の反応で製造する手法。 メチルシクロヘキサン(MCH)は、水素ガスの500分の1の容積で常温常圧の液体。貯蔵や輸送等、取り扱いが容易なことが特徴である。

 本実証は、将来の大規模グリーン水素サプライチェーン構築に向けて、Direct MCH技術の商用化に必要となる技術的知見を取得するものである。再生可能エネルギー由来のグリーン水素は、カーボンニュートラル社会実現に向けた重要なエネルギーの一つとして期待される一方、製造および輸送コストの低減が課題となっている。ENEOSは、一つの工程でMCHを直接合成できるDirect MCH技術を活用し、グリーン水素サプライチェーン全体の低コスト化に取り組んでいる。また、世界でも有数の再生可能エネルギー供給地である豪州において、プラント運転に係る技術的課題を早期に抽出・解決するため、実証運転を実施する。

 ENEOSはこれまでDirect MCH技術の開発を進めてきたが、今般、商用化最小単位となる1.2MW級の大型電解槽を開発した。本実証プラントでは、2023年に実施した実証にで使用した電解槽の約8倍の規模となる同電解槽を用い、MCH生産能力最大9トン/日の設備を約2年間運転する計画である。実証運転を通じて性能や劣化挙動などを評価し、商用化に必要となるデータの取得を進める。そして、本実証で得られた知見を活用し、技術・経済性・市場環境を総合的に見極めながら、社会実装を目指す考えだ。

プラント外観

詳しくは、→https://www.eneos.co.jp/newsrelease/2026/20261006_01_01_,mr03r.pdf.html