トピックス,エネルギー編
旭化成、倉敷市の下水処理場でバイオガス精製システムの竣工式開催。ゼオライト系CO2分離回収システムの実証(2025.2)
旭化成㈱と岡山県倉敷市は、岡山県倉敷市にて旭化成のゼオライト系CO2分離回収技術を使用したバイオガス精製システムの性能評価、実証に向けて本システムを倉敷市児島下水処理場に新たに設置し、竣工式を執り行ったと発表した。
本システムは、CO2を選択的に吸着する吸着剤であるゼオライトを用い、旭化成が開発したPVSAプロセスを適用することで、バイオガスからCO2を除去して、高純度のメタンガス(バイオメタン)を高回収率で精製する。
< 実証計画の概要>
(1)目的 バイオガスは下水汚泥や生ごみなどから発生する、メタンを約60%、CO2を約40%含んだガスであり、バイオメタンは欧米において天然ガスの代替として、またカーボンニュートラルな燃料として注目されており、急速に需要が拡大している。
倉敷市では、児島下水処理場にて下水汚泥から発生したバイオガスを用いて発電している。このバイオガスの一部を本システムに取り入れ、バイオメタンに精製する。分離回収したCO2をCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization:二酸化炭素回収・有効利用)やCCS(Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素回収・貯留)に回すことができればカーボンネガティブを実現する可能性がある。なお、本実証では、バイオガスを無駄にしないため、分離したメタンは返送し、発電燃料として使用する。
(2)実施時期(スケジュール) 2025年2月~ 実証運転開始
(3)実施場所 岡山県倉敷市児島小川町3695 児島下水処理場
(4)両者の役割
旭化成:本実証の設備設計、設置、運転、性能評価と実証
倉敷市:下水汚泥発酵により発生したバイオガスおよび試験用地の提供

倉敷市児島下水処理場でのバイオガスの流れと新設するバイオガス精製システム実証設備
詳しくは、→https://www.asahi-kasei.com/jp/news/2024/ze250204.html