トピックス,エネルギー編
三井物産・商船三井等、合成燃料(e-fuel)の事業会社 米・Twelve社へ出資参画(2025.2)
三井物産㈱は、合成燃料(e-fuel=エレクトロフューエル。e-SAFを始めとする次世代液体燃料。)の製造技術・事業開発を行う米国・Twelve Benefit Corporation(トゥウェルブ、Twelve社)による第三者割当増資を引き受けたと発表した。
合成燃料とは、グリーン水素(クリーンエネルギーで水を電気分解し製造)と二酸化炭素(CO2)を原料に、化学・触媒反応で合成した液体燃料。化石燃料由来のものと対比し90%以上のGHG削減効果がある。合成燃料は、輸送向け・産業向け燃料と多様な用途に対応する。中でも、電化・水素化による脱炭素化が困難な航空・船舶・長距離陸上といった分野では、輸送機器本体や運搬・貯蔵の関連インフラを既存のまま活用可能なこと等から、脱炭素ソリューションとして、導入への期待が高まっている。
Twelve社は、効率的なCO2電解技術を強みとするリーディングカンパニーである。同社が商用化したCO2電解技術は、合成燃料の基幹物質である合成ガス(クリーンエネルギー・水・CO2から生成)を、原料制約なくクリーンに製造する方法の一つである。中長期的に製造施設の大規模化が可能で、大幅なコスト低減の余地があるとされている。初号製造プラント(米国ワシントン州モーゼスレイク、生産規模最大5バレル/日)は、現在建設中で、2025年中の稼働を予定している。同プラント及び将来の大規模プラントで製造されるe-SAF/e-Naphtha・環境価値は、アラスカ航空、IAG(International Airlines Group)、Microsoft等がオフテイク契約を締結している。世界初の商用e-SAFフライトも米国にて2025年に予定されている。
Twelve社には、三井物産を始め、商船三井、日本政策投資銀行、TGVP(Toppan Global Venture Partners, Inc.)、Advantage Partners(アドバンテッジパートナーズ)といった日本企業も出資参画している。
詳しくは、→https://www.mitsui.com/jp/ja/topics/2025/1250869_14877.html →https://www.mol.co.jp/pr/2025/25021.html →https://www.twelve.co/