研究情報

英・OXCCU社、オックスフォード空港に世界初のPtLのSAF生産実証プラント開設(2024.8)

 CO2を燃料、化学品、プラスチックに変換する技術に注力する英国のスタートアップ企業のOXCCU社は、オックスフォード空港に初の公式実証プラントOX1を開設すると発表した。
 OX1 プラントは、SAF の生産を進める。オックスフォード大学で10年以上研究されてきた新しい触媒と反応器の設計により、このプラントはCO2 と水素(H2)を、OXEFUEL と名付けられた燃料をSAF として使用するために、高い変換率と選択性で長鎖炭化水素に直接変換する。
 このFOAK施設はロンドン・オックスフォード空港を拠点とし、OXCCU社が設計・運営しており、1日あたり1kg(約1.2リットル)の液体燃料を生産するもので、2024年9月に稼働を始める。このプラントは、OXCCU社の新型触媒を使用し、酸素化副産物を最小限に抑えながら、CO2とH2を1段階でジェット燃料範囲の炭化水素に直接変換する世界初の実証となる。また、このプラントは、研究室から出た最初のOXCCUプラントとして、OXCCU社の戦略的スケールアップの工程の一部である。次のステップとなる1日あたり160kg(200リットル)のOX2プラントの設計、構築、運用に向けたデータを提供し、2026年にハルのサルテンド・ケミカル・パークで稼働する予定。その後、英国およびその他の地域にPtL SAFを供給する商用プラントを目指す。

 Power to Liquid(PtL)燃料に取り組んでいる他の企業とは異なり、OXCCU社は、従来は複数段階のプロセスを 1 段階に短縮し、最初に CO2 を CO に変換するという、電化が難しくエネルギーを大量に消費する最初のステップを省いた。この革新的なアプローチは、現在 PtL SAF 導入の最大の障壁となっているコストを削減する鍵となる。

詳しくは、→https://www.oxccu.com/press-releases/oxccu-celebrates-opening-of-ox1-plant-a-world-first-sustainable-aviation-fuel-production-facility-at-oxford-airport

 

2024-08-15 | Posted in 研究情報 |