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独・BASF、カナダ・Svante向け、炭素固体吸着剤・MOF(金属‐有機構造体)商業生産成功(2023.10)

 ドイツのBASFは、カナダのCO2回収・除去ソリューションプロバイダーであるSvante Technologies向けにMOF(metal-organic frameworks:金属‐有機構造体)の生産規模拡大対応が無事完了し、年間数百トンの生産規模でMOFを商業生産する最初の企業となったと発表した。

 MOFとは、ナノメートルサイズの細孔と大きな表面積を備えた高度な結晶性構造体で、CO2の吸収・貯蔵、室内環境制御のための空気の除湿、及びGHGであるメタンの吸着に高い効力を発揮する。BASFは、MOFのスケールアップ生産に関するノウハウ・知見を開発し、顧客のニーズと仕様に合わせてMOFを調整することも可能だとした。

 これまで、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)を拡大するには、炭素固体吸着剤の拡張性と低コストが不可欠で、これまで、炭素分離における大きな障壁となっていた。今回、製造されたMOFは、Svante独自の炭素回収プロジェクトの固体吸着剤として使用される。BASFは、Svanteとの協業により、水素、紙パルプ、セメント、鉄鋼、アルミニウム、化学などの産業分野での炭素排出量の大幅な削減を推進していく考えだ。

詳しくは、→https://www.basf.com/global/en/media/news-releases/2023/10/p-23-327.html              →https://svanteinc.com/news/svante-secures-commercial-supply-of-mof-advanced-sorbent-materials-with-basf-for-carbon-capture-market/

2023-10-11 | Posted in トピックス |