研究情報

富士フイルム、最先端のDNA合成技術を有する神戸大発シンプロジェン社へ出資(2023.3)

 富士フイルム㈱は、最先端のDNA合成技術を持つ㈱シンプロジェンの第三者割当増資を引き受け、同社に出資した。本出資は、ライフサイエンス領域のコーポレートベンチャーキャピタル(LS-CVC)を通じて実施するもの。
 近年、バイオ医薬品市場では、抗体を主成分とした抗体医薬品のみならず、外部から正常な遺伝子を導入し疾患を治療する遺伝子治療薬、細胞そのものを投与して疾患を治療する細胞治療薬などの研究開発が活発化している。このような中、各種バイオ医薬品の設計図の役割を担い、同医薬品の製造に必要不可欠な原材料となり、目的遺伝子を細胞内に運ぶために使用されるプラスミドDNAの重要性がますます増している。
 シンプロジェン社は、2017年に設立された、神戸大学発のバイオベンチャー企業で、化学合成した多種類のDNAを指定の順序と向きに連結し、枯草菌の中で環状化させることで、目的のプラスミドを作成するDNA合成技術の「OGAB法」を確立。現在、この手法等を活用して、超長鎖・高難度のプラスミドDNAの合成やウイルスベクターの設計・開発・分析等を行うサービスを展開している。
 富士フイルムは、自社での技術・製品開発に加え、外部パートナーとの連携も強化し、事業の成長スピードを加速させるとともに、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいく考えだ。

詳しくは、→https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/9204

 

2023-03-06 | Posted in 研究情報 |