トピックス,エネルギー編,水素・アンモニア等
田中貴金属、国内最大級500kWの燃料電池発電設備を稼働開始。水素関連技術の知見活用(2026.7)
2026年7月9日、田中貴金属の産業用貴金属事業を展開する田中貴金属工業㈱は、田中貴金属工業湘南燃料電池発電所(神奈川県平塚市)に国内最大級となる500kWの純水素燃料電池設備「TANAKA H2 Nexus(タナカ エイチツー ネクサス)」を導入し、2026年7月8日より稼働を開始したと発表した。これに伴い、同日に稼働開始記念式典を実施した。
今回の設備導入は、田中貴金属が水素関連技術の供給元(サプライヤー)であると同時に、自ら水素エネルギーの利用者としてその活用に取り組むものである。燃料電池発電所の実運用を通じて水素利用に関する知見やノウハウを蓄積し、今後の技術開発や事業拡大につなげるとともに、水素エネルギーの社会実装を推進していく考えだ。
<設備導入の背景と目的>
田中貴金属は1980年代より、貴金属加工技術を基盤として燃料電池および水素関連分野の研究開発を展開してきた。現在では、燃料電池用貴金属触媒で世界トップクラスの供給実績を有するほか、水電解用触媒、ガス改質触媒、貴金属めっき電極、水素透過膜など、水素社会の実現を支えるさまざまな技術の開発・製造に取り組んでいる。
今回の設備導入は、田中貴金属が長年取り組んできた燃料電池関連技術の研究開発をさらに発展させるとともに、水素エネルギーの利用を通じて得られる知見を今後の技術開発や事業展開に生かし、水素社会の実現に貢献するものである。
近年、脱炭素社会の実現に向けて、水素エネルギーの利活用が世界的に拡大している。製造業においても、CO2排出量の削減と安定したエネルギー供給を両立する手段として、水素活用への期待が高まっている。本設備は純水素を活用した発電により、設備の最大稼働時には近隣に位置する湘南工場で使用する電力の34%程度(田中貴金属試算)を燃料電池発電で賄うことが可能となり、将来的にはCO2排出量の削減と安定したエネルギー供給の両立を目指す。
<稼働開始記念式典>
稼働開始記念式典では、本設備の概要や導入背景に加え、田中貴金属の水素関連事業の取り組みについて紹介した。当日は、本プロジェクトの推進にあたりご支援をいただいた平塚市、川崎市および神奈川県から来賓を迎え、ご挨拶をいただいた。また、本設備の導入に携わった㈱東芝より導入設備に関するご講演をいただくとともに、一般社団法人FC-Cubicより水素エネルギーを取り巻く産業動向についてご講演いただいた。さらに、本設備の建設や水素調達に携わった関係者も出席し、本プロジェクトの意義や水素社会の実現に向けた取り組みへの理解を深める機会となった。

田中貴金属工業湘南燃料電池発電所 燃料電池発電設備「TANAKA H2 Nexus」
詳しくは、→https://tanaka-preciousmetals.com/jp/news/press_release/20260709.html
