トピックス,エネルギー編

カナデビア、オマーンLNGとe-メタンプラント建設に向け技術検証や設計業務等の契約締結(2025.6)

 カナデビア㈱は、オマーン政府や日本の商社などが出資するオマーン国のLNG事業会社Oman LNG LLC(OLNG)と、オマーンでの将来的な商業メタネーションプラント建設を視野に入れた Concept Study およびパイロットプラント建設に関する PreFEED(Preliminary-Front End Engineering and Design)契約を締結した。

 オマーン国は、太陽光や風力などの再生可能エネルギー適地に恵まれていることから、「Oman Vision 2040」及び「国家グリーン水素戦略」などでは再生可能エネルギーを活用したグリーン水素の生産をエネルギー戦略の中心に位置づけている。また、同国のNet Zero Programでは、排出されたCO2を再利用したCCU(Carbon Capture and Utilization)の活用を追及しており、カナデビアが有するメタネーション技術は、同国国家グリーン水素戦略に沿った炭素循環型社会の実現に資するものである。

 OLNGは、排出されたCO2をグリーン水素の活用によって「e-methane(e-メタン=合成メタン)」に転換する商業メタネーションプラントの建設を目指しており、その規模はe-メタン生産量として世界有数の18,000 N㎥/h(年産110,000トン)。Concept Studyでは、商業メタネーションプラント建設に向け、水素やCO2、e-メタンの製造や処理に関する様々な技術的検討や経済性検討を実施し、構成機器の検証を通じてコンセプトを確立する。また、Pre-FEEDでは、商業メタネーションプラント建設の前段階として建設が計画されるパイロットプラント(eメタン生産量:1,200N㎥/h、年産7,400トン)について、概念設計や見積検討およびグリーン水素を利用したライフサイクルコストの評価などの業務を行う。 パイロットプラントは、カナデビアが技術を有する海水を真水に変えるための海水淡水化装置、真水から水素を発生させるための水電解装置、水素とCO2を反応させe-メタンを生産するメタネーション装置などから構成され、Pre-FEED ではそれらに関わるスケーリングや構成要素の確立、EPC(設計・調達・建設)費用の試算などを行う。

詳しくは、→https://www.kanadevia.com/newsroom/news/FY2025-36.pdf

2025-06-26 | Posted in エネルギー編, トピックス |