研究情報
東大発スタートアップ/グリーン水素のpHydrogen社、シードラウンドで3億円の資金調達。海水電解システムで製造コスト低減へ(2025.6)
2025年6月23日、海水電解システムによりグリーン水素の大幅なコスト低減を目指す㈱pHydrogen(東京都千代田区)は、シードラウンドにおいて、インキュベイトファンド㈱を引受先とする3億円の第三者割当増資を実施したと発表した。
■事業紹介
再生可能エネルギー由来のグリーン水素・アンモニアはGX(グリーントランスフォーメーション)の達成に不可欠でである。水素製造装置への投資規模は100兆円超と試算され、巨大な産業転換が始まっている。一方で水素社会の実現には「水素コストの大幅な低減」と「安定的な大規模供給」が求められており、貴金属を含む高価な金属への依存や、大量の水資源を必要とすることが主要な課題の1つである。私たちpHydrogenはこの課題を根本から解決する東京大学・髙鍋研究室発のスタートアップ。地球に大量に存在するベースメタルと海水を材料とした「コスト優位な海水電解システム」の開発に成功した。水素コストの大幅な低減と、場所を選ばない安定的な大規模供給を実現し、水素サプライチェーンの構築に貢献していく考えだ。
■今後の展望
海水電解システムのスケールアップを高速で行い、次世代の水電解装置メーカーとしてのポジションを開拓する。実証を行うとともに、さらなる大型化・高性能化に向けた事業連携と研究開発を加速し、沿岸部でのオンサイト水素製造や、淡水不足地域での大規模水素製造に貢献する。今回調達した資金をもとに、それら事業戦略の遂行をリードするエンジニアや経営幹部人材の採用を加速させていく考えだ。
詳しくは、→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000163951.html
2025-06-23 | Posted in 研究情報 |