ニュース情報/政策関連

J‐クレジット、水田発生のメタン削減する「水稲栽培の中干し期間延長」新方法論承認。(2023.3)

 第29回J‐クレジット制度運営委員会において、「水稲栽培による中干し期間の延長」が、J-クレジット制度における農業分野で5つ目の方法論として承認された。中干しとは、水稲の栽培期間中、出穂前に一度水田の水を抜いて田面を乾かすことで、過剰な分げつ(根元付近からの枝分かれ)を防止し、成長を制御する作業。中干し期間を、その水田における直近2か年以上の実施日数の平均より7日間以上延長し、所定の審査を受けると、削減量分の「クレジット」の認証を受けることができる。施行は4月中旬の予定。

 水田から発生するメタンは、土壌に含まれる有機物や、肥料として与えられた有機物から、嫌気性菌であるメタン生成菌の働きにより生成される。水田からのメタンの発生を減らすには、落水期間を長くすることが重要で、水稲栽培において通常行われる中干し)期間を7日間延長することにより、メタン発生量を3割削減できることが確認されている。
 水田からのメタン排出は、日本全体のメタン排出量の約4割を占めており、農林水産省は、水田からのメタン排出の削減を推進している。その排出削減は、みどりの食料システム戦略や政府の地球温暖化対策計画(2021年10月22日閣議決定)にも位置付けられている。

詳しくは、→https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/230301.html                  →https://japancredit.go.jp/pdf/methodology/AG-005_v1.0.pdf

 

2023-03-12 | Posted in ニュース情報/政策関連 |