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米・Origin Materials社、テザー付きPETキャップ製造での技術とデザイン革新。EU使い捨てプラ指令対応(2024.8)
持続可能な化学素材開発に注力する米国のOrigin Materials社(カルフォルニア州)は8月6日、史上初となるテザー付きPETキャップの製造におけるエンジニアリングとデザインの革新を発表した。
同社のキャップは「モノマテリアル」容器でリサイクルを容易にし、未改質のバージンPETプラスチックまたは100%リサイクルPETプラスチックで製造でき、軽量のパッケージを可能にし、製品の保存期間を延長することができる。テザーはキャップをボトルに接続し、自然環境への流出を防ぐ。
「先月発効したEUの使い捨てプラスチック指令では、容器のキャップがボトルから外れないようにすることが義務付けられている。当社のPETキャップのイノベーションは、今回の規制環境、そしてあらゆる環境に最適である。EUの例に倣い、他の多くの地域でも独自の飲料用キャップ規制を導入すると予想している。当社の最先端のPETキャップ技術と製造システムにより、私たちはこの課題に対処するのに非常に有利な立場にある。650億ドルのキャップとクロージャーの市場では、年間数十億個のキャップが消費されているが、現在では新しいキャップにリサイクルすることはできず、ダウンサイクルすることしかできない」共同創設者兼共同CEOのJohn Bissell氏は述べた。
また、同氏は次のように付け加えた。「キャップをボトルにつなげたままにしておくなら、キャップとボトルを同じ素材、つまり PET で作るのが一番である。そうしないと、リサイクル センターは HDPE またはポリプロピレンのキャップをPET ボトルから分離するという問題に直面する。当社のソリューションでは、キャップとボトルを分離することなく簡単に一緒にリサイクルが可能だ。これはリサイクルの循環性にとって画期的なことである。純度を高め、価値の高い高性能 PET プラスチックを循環させ続けることが可能だ」
テザー付き PET キャップは、Origin が以前に発表した PET クロージャーを補完するものであり、PCO 1881 ネック仕上げと互換性のある世界最軽量の CSD (炭酸飲料) キャップであり、商業規模の設備で製造された初の PET キャップである。Origin の PET キャップは、バージン PET、リサイクル PET (rPET)、バイオベース PET など、あらゆるタイプの PET プラスチックで製造が可能だ。