研究情報

井関農機と農業脱炭素推進のフェイガー社、業務提携。J-クレジットの取り組み拡大に向けて(2023.12)

 井関農機㈱(愛媛県松山市)と農家向け脱炭素施策の収益化と、カーボンクレジットの流通サポートを手がける㈱フェイガー(東京都港区)は、J-クレジットに関する取り組み拡大に向けた事業提携を締結したと発表した。                  
 農林水産省の政策方針では食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する『みどりの食料システム戦略』が策定され各種取り組みが行われている。一方、これまで井関農機では自動抑草ロボットを用いた水稲有機栽培技術の提案や自治体との連携によるスマートオーガニックの実証などの環境保全型農業技術の提案により、持続可能な農業の実現に取り組 んできた。今回、フェイガー社との提携により J-クレジットの取り組みを通じてGHGの削減に貢献し、持続可能な農業の拡大を目指していく。            
 世界のGHGの12%は農業由来といわれており、農業にはGHG削減のポテンシャルがあるといえる。特に、日本では水田からのメタン排出量削減が課題のひとつであり、対応策として稲作の中干し期間の延長 が有効とされている。中干し期間をこれまでより1週間延長すれば、メタン発生量を3割削減することができる。しかしながら、中干の延長を適切 なタイミングで行わないと品質や収量の低下を招く可能性があるなどの課題もある。
 この課題に対し、井関農機が運営する営農ソリューションポータルサイト「Amoni」で提供する水稲生育予測サービスや各種技術により、適切な中干期間の算定に必要な情報を生産者へ提供するとともに、フェイガー社グループが農業生産者に最も近い立場からJ-クレジット生成に必要な申請・承認等のサポートをしていくことで、J-クレジットの取り組み拡大を目指す。

詳しくは、→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000114514.html 

2023-12-18 | Posted in 研究情報 |