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住友商事、米で木質バイオマス由来バイオエタノール商用生産向け取り組み開始。Axens社等と共同調査へ (2023.8)
住友商事㈱は、米州住友商事会社を通じて、バイオエタノール製造者Axens North Americaおよび米国のバイオ事業者Allotrope Partnersと、米国カリフォルニア州における木質バイオマス由来のバイオエタノール商用生産の共同調査に向けた合意書を締結した。
バイオエタノールは、再生可能エネルギーとして、またSAFなどのバイオ燃料や環境負荷の少ない化学品の原料として、カーボンニュートラル社会を目指す世界各国から注目されている。木質バイオマスを原料とするセルロース系バイオエタノールは、他の原料から生産されるエタノールと比較して製品の炭素強度(Carbon Intensity)が小さく、持続的に規模を拡大できる可能性を秘めている。
本案件は、木質バイオマスから直接バイオエタノールを生産するもので、米国カリフォルニア州の豊富な間伐材や農業残渣などを利用した米国内の地産地消を前提とし、年間生産量約6万トンを目指しており、主な用途は今後需要が大きく見込まれるSAFやバイオケミカルを想定している。カリフォルニア州では、深刻な森林火災防止のため、今後間伐数量の増加が見込まれており、本案件ではこれを有効活用していく考えだ。
米国は2050年に航空燃料の100パーセントをSAFとする目標を掲げている。バイオエタノール需要の増加が見込まれている同国において、住友商事グループは本案件を通じたバイオエタノールの安定供給を目指す。同時に、バイオエタノール生産時に副生するカーボンニュートラルなCO2を利用したCCUや、発酵残渣のバイオガスへの有効利用などについても検討を進める予定だ。
詳しくは、→https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/news/topics/2023/group/20230807_2