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出光興産、CO2除去(CDR)事業展開の独・InPlanet社へ融資。岩石風化促進(ERW)によるCO2除去の社会実装目指す(2026.9)

 2026年9月17日、出光興産㈱は、100%子会社である米国の出光アメリカズホールディングス(IAH)を通じ、岩石風化促進(Enhanced Rock Weathering:ERW)による CO2除去(Carbon Dioxide Removal、:CDR) 事業を展開するドイツのInPlanet GmbH(InPlanet社)に対し、融資を実行したと発表した。今回の融資を契機に、出光興産はInPlanet社の事業拡大を支援するとともに、北米・日本・アジアにおけるCDR市場の開拓、共同プロジェクトの検討、政策・制度面での連携など、幅広い協業機会の創出を目指す。

  ERW:Enhanced Rock Weathering(岩石風化促進)とは、細かく粉砕したケイ酸塩岩を農地に散布し、自然の風化プロセスを促進することで、大気中のCO2を重炭酸イオンなどの形に変換し、長期間にわたり貯留する手法である。 

 2050 年のカーボンニュートラル達成に向けては、CO2排出量の削減に加え、大気中のCO2を除去するCDRの社会実装が重要である。特に、除去したCO2を長期間にわたり安定的に固定・貯留できる、耐久性の高いCDRへの期待が高まっている。ERWはその有望な手法の一つであり、粉砕したケイ酸塩岩を農地に散布することでCO2を除去するほか、散布先の農地における土壌環境の改善や、肥料・石灰資材の使用量削減といった副次的効果も期待されている。

 InPlanet 社は、ブラジルの採石場や農家と連携しながら、現地の主要農業地域においてERW の実用化に向けた取り組みを進めている。2024年12月には、独立した第三者による検証を受けたERW由来のCO2除去クレジットの供給を開始した。また、風化反応によるCO2除去量を定量化するため、測定・報告・検証(MRV)に関する体制の整備にも取り組んでいる。さらに、同社は長期オフテイク契約の締結やカーボン・デリバリー保険の活用など、事業基盤と信頼性の強化も図っている。

 出光興産は、こうした実績や技術・運用面での知見を評価し、InPlanet社をERW分野における有望な協業先と位置付けている。今回の融資を通じてInPlanet 社の事業拡大を支援するとともに、同社との連携を通じてERWに関する知見を蓄積していく。これらの取り組みを通じて、ERW 事業の拡大と CDR 市場の発展に貢献することを目指す。今後もInPlanet 社との戦略的対話を継続し、事業モデルの高度化や対象地域の拡大など、中長期的な事業連携に向けた協議を進めていく考えだ。

詳しくは、→https://www.idemitsu.com/jp/news/2026/260917_2.pdf

 

2026-09-20 | Posted in トピックス, マテリアル他編 |