研究情報

日揮HD、大規模アンモニア分解による水素製造の技術開発を加速。米・アモジー社開発の分解触媒利用’(2025.4)

 日揮ホールディングス㈱は、大規模アンモニア分解による水素製造の技術開発に向け、米国スタートアップ企業であるアモジー社とアモジー社の触媒活用に関する基本合意書(MOU)を締結したと発表した。本MOU締結により、日揮HDが推進する大規模アンモニア分解技術開発の加速と、水素製造コスト低減などの効果を期待している。

 日揮HDは2023年より、㈱クボタ、大陽日酸㈱と共同でNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業」の一環で、年産10万トンの大規模な水素製造事業への参入を視野に、アンモニアを熱分解し水素を得る技術開発を推進している。本技術開発における日揮HDの主な役割は、全体プロセス設計・開発や、分解炉の設計・開発である。

 アンモニア分解システム全体の効率向上においては、アンモニア分解触媒が重要な要素技術のひとつ。アモジー社の低ルテニウム含有触媒はルテニウム量が少なく低い反応温度でアンモニアを水素などに分解することが可能なため、全体システムの効率化および水素製造コスト低減に寄与することが見込まれる。

 また、日揮HDとアモジー社との関係構築は、水素・アンモニアおよびCCUS分野における技術提案力などの強化に向けて、日揮HDが2024年に出資した英国ベンチャーキャピタルファンド「AP Ventures Fund Ⅲ」が契機となった。

詳しくは、→https://www.jgc.com/jp/news/2025/20250417_11.html

2025-04-20 | Posted in 研究情報 |