研究情報

大日本印刷と愛媛大、養殖魚のタンパク質源となる昆虫ミールワームの自動飼育装置開発へ。(2023.8)

 大日本印刷㈱と、愛媛大学は、タイなど養殖魚の飼料(餌)に必要なタンパク質源として、昆虫のミールワームの飼育工程の自動化・効率化を目的とした共同研究を開始したと発表した。
 ミールワームは養殖魚などのプロテイン源として栄養価が高く、雑食性で繁殖能力も高いことから、持続可能な食料供給に向けた課題解決策の一つとして期待されている。両者は今後、ミールワームの自動飼育装置を開発し、国内生産性の向上を通じて食のバリューチェーンを支え、食料不足という社会課題の解決に取り組む考えだ。

 世界的な人口増加や経済発展を背景に、世界の食料需要量は2050年に2010年比1.7倍(58.17億トン)になると予測されている。水産物の需要も拡大すると指摘されているが、一方で漁船漁業による生産が頭打ちになっており、養殖業への期待が高くなっている。現在は主に、養殖魚の飼料に魚粉が使用され、その原料の多くがカタクチイワシ等の天然資源に依存しており、また近年は、魚粉の価格の高騰やサプライチェーン上のリスク等の課題もある。そこで両者は、養殖魚の栄養源となる昆虫プロテインを国内で生産するための自動飼育装置を開発し、持続可能な食料供給の実現を目指す。飼料用昆虫タンパク質は、植物性や他の動物性タンパク源に比べて、栄養価も高く、市場規模は2050年に24.2兆円にまで拡大すると予測されている。

詳しくは、→https://www.dnp.co.jp/news/detail/20169570_1587.html

 

 

2023-08-14 | Posted in 研究情報 |