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味の素、フィンランド・Solar Foods社と戦略的提携。CO2を栄養源の微生物たんぱく質活用(2023.5)
味の素㈱は、CO2を栄養源として生成される微生物たんぱく質「Solein」を開発し、シンガポールでの販売許可を取得したフィンランドのSolar Foods社と、戦略的提携に関する基本合意書を締結したと発表した。味の素はSolar Foods社と協業し、商品開発およびシンガポールでの市場性検証を2024年度より開始する。
Solar Foods社は、2017年12月に設立。「世界の食料生産に革命を起こす」をミッションとして掲げるフィンランドのフードテック企業で、CO2、水素、酸素、少量の栄養素を微生物に供給する独自のバイオプロセスによって、微生物たんぱく質「Solein」を開発した。通常、微生物がたんぱく質を生成するために発酵する際の栄養源としては糖類などが使われるが、「Solein」生成に当たってはCO2を使用する。天候や土地の有無に左右されず、天然資源にも依存せず、再生可能エネルギーを使用して製造するため、持続可能で環境負荷の低い食材であると評価されている。「Solein」の成分は65~70%がたんぱく質、10~15%が食物繊維、5~8%が脂質、3~5%がミネラルで、必須アミノ酸を全て含む栄養価の高さが特長。2022年10月にはシンガポールでノベルフードとして食品としての販売許可を取得、食料安全保障の観点からも同政府から期待されている。
なおSolar Foods社は、同社初となる「Solein」の生産工場をフィンランドに建設中であり、2024年の完工以降商業生産を開始する予定だ。
詳しくは、→https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2023_05_30.html 関連情報→https://www.solein.com