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Bioworksと日東紡アドバンテックス、 PLA用いた生分解性接着芯を共同開発。ファッション業界の資源再利用推進(2024.1)

 Bioworks㈱(京都府相楽郡)は、日東紡アドバンテックス㈱(兵庫県伊丹市)と共同で、業界初となるポリ乳酸を用いたダブルドット接着芯を開発した。接着芯を使用した衣料を工業用コンポストで処理できるようになり、ファッション業界における資源の再利用を推進する。

  接着芯は、縫製の際に表地に貼り付けることで、生地の補強や形状維持の役割を果たす副資材のひとつ。芯地となる基布に接着剤をつけている。基布の上に接着樹脂をそのまま乗せる「パウダードット型」よりも、基布の上に下層樹脂を乗せ、その上に接着樹脂を乗せる「ダブルドット型」の方が接着力が強く、洗濯を繰り返しても剥がれにくくなっている。 これまで、芯地となる素材は石油由来の合成繊維であるポリエステルが、接着剤はポリアミドやポリエステルなど非生分解性の素材が市場の大半を占めていた。衣服の布地がリサイクル可能な素材であっても、接着芯が異なる素材であればリサイクルはできない。そのため、代替となるサステナブルな素材が求められていたが、綿生地の水溶性芯地は生分解性を有していたものの仮接着芯地であるため用途が限られ、普及していなかった。 

 Bioworksが研究開発する植物由来の⽣分解性を有したポリ乳酸素材「PlaX」は、⼯業⽤コンポスト下において加⽔分解が進み、最終的に⽔とCO2へと分解される。Bioworksは、CO2の排出量が2番⽬に多い繊維業界において資源の再利⽤を推進すべく、⽇東紡アドバンテックスと共同でPlaXを使⽤した副資材を研究開発することとなった。ポリ乳酸(PLA)は耐熱性が弱いため、基布と接着樹脂の間に緩衝材となる下層樹脂も⽣分解材料を⽤いてダブルドット型にし、国内では初の⽣分解性のダブルドット接着芯を開発した。ポリ乳酸を使⽤したダブルドットの接着芯は業界初。

詳しくは、→https://bioworks.co.jp/uploads/2024.1.10_Press-release.pdf

2024-01-20 | Posted in トピックス |