トピックス,エネルギー編
仏・Lhyfeの建設予定の同社最大のグリーン水素生産拠点に、仏政府が過去最高の1億4900万ユーロの助成承認。（2025.4）
2025年4月17日–モビリティと産業向けのグリーンで再生可能な水素の製造における世界的パイオニアであるLhyfe（EURONEXT：LHYFE）は、フランス首相がル・アーヴルの大運河近くにある将来のグリーン水素製造プラントに対する1億4,900万ユーロの助成金を署名により正式に承認したことを発表した。この施設は、1日あたり最大34トンの生産能力に達する予定。このプロジェクトは、水素を専門とするIPCEI（欧州共通利益重要プロジェクト）の第3波の一部として、欧州委員会により2022年に選定された。2024年3月、フランス政府は、ル・アーヴルを訪問した際に、当時の産業エネルギー大臣代表ローラン・レスキュールを通じて、この助成金をLhyfeに授与する決定を発表した。
Bpifranceと締結した契約には、公的資金の実施条件が概説されている。Lhyfeは2025年6月までに1,800万ユーロの初期融資を受け、2022年以降に既に実施された投資を賄い、次の段階に進むための資金となる。第2弾の融資は、契約で定められたマイルストーンの達成状況に基づき、その後数ヶ月以内に行われる。その後の支払いは、4年間にわたり、事前に定められた年間マイルストーンの達成を条件として、適格かつ正当な理由のある費用の償還という形で行われ、総額は最大1億4,900万ユーロとなる。
欧州最大級の工業港湾エリアの脱炭素プロジェクトのグリーンホライズンプロジェクトでは、Lhyfe社は、ヨーロッパ最大の工業港湾地域の一つであるノルマンディーのアーヴル大運河付近で、1日あたり最大34トンのグリーン水素を生産する予定である。このグリーンホライズンプロジェクトは、欧州委員会によって、欧州の戦略的国際プロジェクト（IPCEI）の独占リストに加わるために選ばれた。
この施設は、産業とモビリティの脱炭素化という観点から、地域のニーズを満たすことになる。このプラントは、グリーン水素の利用を含む脱炭素化ロードマップを策定しているル・アーヴルのYara社拠点の近くに建設される。Yara社は、Lhyfe社のプロジェクトに関心を持ち、支援している。
ゴンフルヴィル＝ロルシェの2.8ヘクタールの土地に建設される予定のLhyfe生産施設は、2029年の完成が予定されており、フランスおよびヨーロッパで水の電気分解によって生成される脱炭素化水素の初の大規模生産施設の1つとなる予定だ。
このプロジェクトの完了は、脱炭素経済、化石燃料への依存の軽減、そしてパリ協定に定められた温室効果ガス排出削減目標の達成に向けた直接電化を補完する上で不可欠なこのソリューションの技術的な実現可能性と経済的実現可能性を証明するのに役立つ。
フランスと欧州の水素・脱炭素化戦略で概説されている、電解設備容量（フランスでは2030年までに4.5GWを目標）と温室効果ガス排出削減という野心的な目標を達成するために必要な、より大規模な施設への道を開くために、この種の先駆的プロジェクトを迅速に実施する必要がある。
このプロジェクトは、2021年にフランスで実施された水素に関する関心表明の呼びかけの一環としてフランス政府によって選定され、2022年に水素に関するIPCEIの第3波に統合され、2024年2月に欧州委員会によって承認された。IPCEIは、欧州連合によって戦略的であると特定された国際プロジェクトである。
Lhyfeは、ヨーロッパ全域でグリーンな再生可能水素を生産・供給している。Lhyfeは4年以上にわたりグリーン水素を生産・供給しており、最初のプラントは2021年に完成した。現在、フランスとドイツに4つの生産拠点を持ち、ヨーロッパ各地で多数の拠点を開発中である。Lhyfeは顧客に直接水素を供給しており、2024年にはヨーロッパ8カ国、約50社の顧客に470件以上の納入を予定している。Lhyfeは、ヨーロッパ最大級の最新式バルク水素輸送船団の一つである約70基のコンテナ船を保有しており、99%の稼働率を誇る。
オンサイト・グリーンホライズン・プロジェクトの一環として、水素は主にパイプラインで供給され、顧客の工業施設に直接接続される。世界初となる2つの実証実験（風力タービンに直接接続し海水を使用する施設、および洋上生産パイロット）により、Lhyfeは同分野における先駆的な役割を担い、グリーン水素および再生可能水素の現在および将来の応用に関する数多くの革新プロジェクトに取り組んでいる。