2021-01

TOKYO PACK 2021は、2021.2.24~26、東京ビッグサイト開催、CLOMAパビリオン展示予定

 TOKYO PACK 2021 (2021東京国際包装展)は、公益社団法人日本包装技術協会の主催により、2021年2月24日~26日、東京ビッグサイト(西ホール、南ホール)で開催される。同展は、包装資材・容器、包装機械を中心に、調達から生産、物流、流通、販売、消費、廃棄・リサイクルに至るまでのあらゆる分野を網羅したアジア最大の国際総合包装展。隔年開催されており、未来を拓く 包みのテクノロジーをテーマとして、第28回が開催される。海外における環境、サステナビリティ、リサイクル等の最新動向をご紹介したグローバルセミナーなど各種セミナー、またCLOMAパビリオンが企画展示される。

詳しくは→https://www.tokyo-pack.jp/

2021-01-23 | Posted in 展示会&セミナー情報 |  

 

エコプロOnline2020 注目した展示から(2021.1.00)

 オンライン展示会「SDGs Week Online」(「エコプロOnline」「社会インフラテックOnline」 「気候変動・災害対策Biz Online」で構成)は、日本経済新聞社の主催により、11月25日(水)から28日(土)までをコア期間として、また、12月25日までアーカイブ開催が行なわれた。

 廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題に対し、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢い利用が世界的に求められている。国内では、2020年7月レジ袋有料化がスタート、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの、バイオマス素材の配合率が25%以上のものは例外となり、2020年5月から環境省では、「バイオプラスチック導入ロードマップ検討会」も進められている。エコプロOnlineや海洋プラスチックごみ対策パビリオンでは、バイオプラスチックや分解装置、マイクロプラスチック回収の分野の展示も行われた。

 

SINKPIA・JAPAN(株)
 
 同社(横浜市都筑区)は、業務用生ごみ処理機「シンクピア」GJシリーズ、コンパクトサイズから大容量サイズまで展示した。また合わせて同社、バイオワークス、協和、村上製作所の4社で共同開発中の、PLA(ポリ乳酸)をはじめとする生分解性プラスチックを水とCO2に生分解する装置「バイオストリーマー」を展示。生分解性プラスチックは生ごみなどと比較すると分解に時間を要するという性質があったが、分解環境の適正化と特殊菌によって速度を促進している。
 生ごみ処理機「シンクピア」は微生物の力で生ごみを生分解処理する。堆肥型や乾燥型と違い、原則処理した残存物を取り出す必要がなく、約24時間程度で生ごみを水とCO2に生分解する。処理槽内で微生物が専用の微生物ハウスに高密度に生息し、適宜攪拌されることで生分解効率が向上、装置の小型化を実現させている。「従来機と違い小型化により室内設置を実現し、大きく利便性を高めています」(経営企画室) 高温加熱処理が不要なため、装置を稼働させる消費電力を大幅に削減できることも特徴。セブンイレブンジャパンの東京都の一部で設置実績をもつ。

(株)商船三井
 
 同社は、三浦工業(株)(愛媛県松山市)と共同開発のマイクロプラスチック回収装置(5mm以下になったもの)を展示した。マイクロプラスチックは、食物連鎖を通じて生態系全体に広がり、影響を与えると言われているが、同装置は、一般商船に設置し、試験採取を実施した。世界中を就航する一般商船を活用し、実際に回収を行う試みは世界初。今後、回収装置を設置する船の隻数拡大を目指し、海洋・地球環境の保全の取り組みを進めていく考えだ。
 回収装置は、バラスト水処理装置の配管を利用して、専用のフィルターを設置し、揚荷役中に海洋中のマイクロプラスチックを回収する。同装置の主な特徴は次の3つだ。
●配管の工夫で設置でき、新造船だけでなく既に就航している船での装置の設置も可能。
●回収装置運転中、本船電力使用量は非常に少なく、燃費悪化はほとんどない。
●安価な設置が可能で、回収作業は非常にシンプル。

 

<バイオマテリアル、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチック>

アサヒビール(株)

 同社は、(株)丸繁製菓(愛知県碧南市)と共同開発した、食べられるコップ「もぐカップ」を展示した。「使い捨て」から「使い食べ」へ、楽しみながらプラスチック削減に取り組むライフスタイル提案を目指す。国産のじゃがいもデンプンが原料で、高温高圧で焼き固めることにより、耐水性を向上させ、中に入れた液体が漏れにくくしている。容器自体にそれぞれ味付けをし、飲み物や食べ物との組み合わせを楽しめるようにした。容器の味はプレーン、えびせん、チョコレートの3種類、サイズはS(50ml)、M(100ml)、L(200ml)の3種類で、用途に合わせて幅広く展開する予定。2020年11月から、都内の会員型コワーキングスペースや飲食店でテスト展開を実施している。海外でも可食容器の商品化が始まっているが、「もぐカップは、おいしさと経済合理性がある価格の2点にこだわっています」(パッケージング技術研究所)

 

豊田通商(株)、福助工業(株)

 両社は共同展示を行い、その中で、豊田通商はバイオポリエチレン(バイオPE)セミナーをオンライン開催した。バイオPEはサトウキビの搾り汁から砂糖を取り出したあとの残液(廃糖蜜)を発酵させてバイオエタノールを作り、そこから取り出したエチレンを基礎原料として作られるバイオマスプラスチック。ブラジル化学メーカー最大手のBRASKEM社が製造する。セミナーでは、近年活発に動き出したプラスチック問題を巡る国内外の情勢、バイオマスプラスチック生産目標約200トンとする日本のプラスチック資源循環戦略、BRASKEM社でサトウキビ由来のバイオPEの生産が実際にどのように行われているのかを解説した。ブラジルや東南アジアの熱帯雨林伐採は、報道で取り上げられることが多いが、サトウキビの生産は、熱帯雨林気候は適さず、保護区である熱帯雨林から2000km以上離れた地域で生産されている。またバイオPE製造に使用されているサトウキビ農地は、ブラジルの土地面積の約0.02%であり、ブラジルの土地利用状況や持続可能性について解説した。また、バイオPEのライフサイクル評価(LCA)を東京大学と共同研究を進めており、石油由来プラスチックに比較し、70%~74%のGHG削減につながっているという結果についても紹介した。

 福助工業は、衛生パックを開発、2020年11月発売、展示した。マイバッグの普及率が高まったが、消費者においては、水滴、油、臭気、野菜の残渣が付着するという問題、レジチェッカー担当では、コロナ対策で手袋着用が必須となり袋入れ作業の負担が増大した。この課題をクリアすべく、キャベツなどの大玉野菜も入る衛生パック大サイズも品揃えし、袋の開口性がよいガゼット袋形態とし、邪魔な静電気も除電した。
 また、マイバッグを汚さないためのニューフクロール(ロール状ポリ袋)は無駄遣いを抑制するため、6μまで薄肉化。さらにSタイプは長さを10%短くし、原料の一部をバイオマス化しCO2削減を進める。

(株)カネカ
 
 生分解性ポリマーPHBHを展示した。同ポリマーは、微生物が体内に蓄積するポリマーを精製して得られる、3‐ヒドロキシブチレート‐co‐ 3‐ヒドロキシヘキサノエート重合体。柔軟な性質を持っており、幅広い環境下で生分解性を有し、海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得、海洋汚染低減を実現できる。2019年末に高砂工業所(兵庫県)にて、従来の5倍にあたる年産5000トンのプラントが竣工、米国食品医薬品局(FDA)、ポリオレフィン等衛生協議会、欧州委員会のポジティブリストに掲載され、食品接触用途(ストロー、スプーン、容器包装材等)で使用可能となる国や地域が拡大している。

 
 国内では、同ポリマーを使用した8mm径のストロー(上図)がセブンイレブンジャパンの「セブンカフェ」の新ラインアップ「カフェラテスイーツ」に2020年6月、採用された。また、資生堂のリップパレット新製品のコンセプトにある「海を大事に想う」という考え方が、同ポリマーの性質と合致していることから、製品ケースに採用され、2020年11月より発売されている。

帝人フロンティア(株)
 
 樹脂の一部を植物由来とする、「SOLOTEX(ソロテックス)」と「PLANTPET」を展示した。
 SOLOTEXは、特殊なポリエステル素材PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)と37%の植物由来の原料を使用、従来のポリエステル、ポリウレタン、ナイロンでは実現できなかったバネのようにしなやかな柔らかな質感と形態安定を併せ持つ動きをとることができる高機能素材。スポーツウェアなどの衣料品から、枕などの寝具まで幅広いカテゴリーで使われている。2017年、アウトドアファッションブランドのザ・ノース・フェイスの生地に採用され、注目を集めている。また、使用済みポリエステル繊維などをケミカルリサイクルにより再生した原料を複合した 「SOLOTEXECO-Hybrid」を開発、2020年6月発表した。
 PLANTPETは、サトウキビの廃糖蜜(砂糖製造工程の副産物)を原料として、ポリエステル構成成分の約30%を植物由来成分に置き換えた素材。物性・品質は石油由来のポリエステル繊維と同等だ。PETボトル用途の他、カーシートやユニフォーム、衛生材料や産業資材などでも使われており、2020年、ヤマトグループの制服に採用された。

(株)リコー

 植物由来の生分解性プラスチックPLA(ポリ乳酸)をリコー独自の超臨界CO2技術で微細発泡させた、しなやかさと強さをもった素材「PLAiR」を展示した。同社は、オフィスデジタルサービスプロダクツなどをメイン事業領域とするが、ヘルスケア・エネルギー・新素材などの新たな領域での研究・事業開発を目指し、神奈川県海老名市の「RICOH Collaboration Hub」で推進している。
 PLAの特性上、従来の一般的な発泡方法では、発泡が困難で、石油由来樹脂などとの併用が必要だったが、気泡の制御が困難でばらつきが大きく、かつ気泡の直径が数百ミクロンと大きくなるため、シートが破れやすいなどの課題があった。また、石油系樹脂を加えるためPLAの特徴である生分解性は消失していた。同社は加工プロセスで超臨界CO2を利用し、混錬工程でPLA中にフィラー(発泡核剤)を均一に分散させ、そのフィラーを核に発泡させることで、数十ミクロン単位の均一な気泡を作成した。

 

2021-01-20 | Posted in テスト |  

 

竹中工務店 耐火集成材「燃エンウッド」軸に木造建築の大規模・高層化推進  エコプロOnline2020 注目した展示から (2021.1.18) 

 オンライン展示会「SDGs Week Online」(「エコプロOnline」「社会インフラテックOnline」 「気候変動・災害対策Biz Online」で構成)は、日本経済新聞社の主催により、11月25日(水)から28日(土)までをコア期間として、また、12月25日までアーカイブ開催が行なわれた。(株)竹中工務店は、「エコプロOnline」の中で、「建築・まちづくりを通した環境への貢献」をテーマに展示を行った。

ゼロエネルギービルとウェルネス建築:東関東支店ZEB化改修(上)、東京本店改修(下)

●省エネと再生可能エネルギー利用によるゼロエネルギービル(ZEB)やウェルネス建築の事例
●同社が開発した低炭素型セメント「ECM®セメント」、環境に配慮した軽量ダクト「エボルダン®」などが紹介された。(詳細は、下記ホームページ参照)
https://www.takenaka.co.jp/

●木造建築の大規模化・高層化は環境建築として世界的潮流となっている。中高層木造・木質建築事例が紹介され、その取り組みの背景や考え方、軸となる技術について同社より伺うことができた。(※当ページ内の画像提供:一部除き同社より)
 
 「CO2を吸収して成長した樹木は、建築物としてCO2を長期間大量に固定することができ、木造建築はカーボンニュートラルなサステナブル社会を実現する有力な建築手法といえます。一方、日本では戦後まもなく植林された人工林の伐採適齢期を迎え、本格的な利用期を迎えつつあり、木材の有効利用が求められています。弊社では、都市部での大規模木造建築を通して国産木材の有効利用に取り組んでおります」(木造・木質建築推進本部)

 同社の大きな特徴は、都市部でより多くの建物を木造化・木質化することで木材の需要を高め、日本の森林・林業・地域を活性化することを推進していることだ。森とまちをつなぎ、社会生活に森を取り込む活動を、これまでの一連の森林サイクルの枠を超えた「森林グランドサイクル®」と呼び、構築する活動を提唱している。
 さらに、単に都市や建物に木材を使うだけでなく、環境と調和した持続可能な建築・まちづくりに取り組み始めた。2019年6月、一般社団法人Deep Japan Lab(岐阜県郡上市)、NPO法人グリーンズ(東京都千代田区)と、共同プロジェクト「キノマチプロジェクト」を立ち上げ、各種取り組みをスタート。同プロジェクトは、まちと森がいかしあう関係が成立した地域社会「キノマチ」を実現するために、業界・専門分野を越えて、まちづくり・森づくりのプレイヤーたちが、共に学び、共に行動を起こしていく活動体だ。木材を中心とした森林資源をまちで多く活用すること、いわゆる「地産都消」で、木をめぐる社会問題を解決する足がかりとなることを目指し、下記の情報発信サイトを運営している。

 木のまちづくりから未来のヒントを見つけるマガジン

https://kinomachi.jp/ 

 建築物の木造化・木質化は、CO2削減効果が極めて高いことから、世界的にその可能性が着目されている。2018年改訂のEUのバイオエコノミー戦略においては、1トンのコンクリートを1トンの木材に置き換えると2トンのCO2削減効果があると発表。EU、北米を中心に木造高層ビルの建設に官民を挙げて挑戦が進んでいる。北欧ノルウェーでは2019年に高さ約85m、18階建の木造複合ビルが完成し反響を呼んだ。林野庁 ウッド・チェンジ・ネットワーク会合資料より

 日本の木材自給率はここ15年間でほぼ倍増し、木材輸出も増加している。戦後開始した植林による人工林は、50年生を超えて2020年頃には約7割が主伐期を迎えており、伐採、植林による更新を行うことで国土保全と持続的なCO2吸収の効果が期待できる。人工林の出口づくりの観点からすれば、国産材の需要拡大は急務課題ともなっており、林野庁では、ウッド・チェンジ・ネットワークをつくり、木材利用に向けた普及のあり方等について協議、検討を行い、日本全国に木材利用を広げていく活動を行っている。
https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/kidukai/wcn.html
 2019年に発表されたバイオ戦略では、日本の伝統ある木造建築技術、世界から評価される美しい設計、正確な施工管理、耐震技術を強みとして、木材活用型建築を国内において普及させ、さらに、木造住宅の輸出による海外市場を獲得し、将来的には木材活用型大型建築に拡大していきたいとして重点方針にも盛り込まれた。

 

 日本橋高層ビルCG

 2020年9月、三井不動産(株)と同社は、日本橋にて国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビル計画検討に着手すると発表した。三井不動産グループが保有する森林の木材を使用する。現存する木造高層建築物として国内最大・最高層となる、地上17階建・高さ約70m・延床面積約26,000㎡。 最先端の耐火・木造技術を導入し、主要な構造部材には同社開発の耐火集成材の「燃エンウッド®」を採用する。各所にも木材を積極活用し、同規模の一般的な鉄骨造オフィスビルと比較して、建築時のCO2排出約20%削減効果を想定。今後、詳細の検討を進め、2023年着工、2025年竣工を目指す。


 遡り、2020年2月、同社は、山佐木材(株)、鹿児島大学と共同で「燃エンウッド®SAMURAI」を開発し、フラッツウッズ木場で初適用した。新製品は、燃エンウッドの荷重支持部に鉄筋を埋め込むことで、従来の耐火性能に加えて、強度と硬さを実現するハイブリッドの部材。木造で実現することが困難であった大スパンの建築空間の設計が可能となり、今後の適用拡大する考えだ。
 
さて、そもそも鉄筋コンクリートが当然と思う高層ビルが、なぜ木造でできるようになったのか。

 戦争後、各国の都市は不燃化を推進してきた政策により、都市部における規模の大きな3階以上の木造建築は事実上不可能であった。1980 年代になって、欧州、北米において地球温暖化への懸念などを背景に低炭素社会化を目指した木材利用のムーブメントが興り、新しいエンジニアードウッドの開発やコンピューター制御による高度な製造技術に支えられた木材利用技術が一気に普及したという。
 同社は、1990年代、早くから構造材料としての木材利用技術開発を進めてきた。建築基準法の性能規定化により木造による耐火構造物の可能性が開かれると、耐火性能を持つ木材の開発に着手し、耐火集成材「燃エンウッド」を開発してプロジェクトへの適用が始まった。
「地球環境問題や国産木材資源の活用等の新たな国策、ニーズの変化を受けて、2016 年に先進構造エンジニアリング部門の活動分野から木造関連分野を独立・拡張、木造・木質建築推進部門を設置しました。この専門部署の設立は大手ゼネコンでは初となりました。業務領域を拡大し、耐火木造やその他木構造分野に加えて、国産木材利用を推進する木造・木質材料利用技術の開発、マーケティングおよび関連新規事業開発を進めています」(同本部)

●耐火木造建築、耐火集成材「燃エンウッド」の開発
 「燃エンウッド」は、柱梁となる集成材の荷重支持部の周囲に、比熱が高く吸熱効果を有するセメント・石膏系材料の燃え止まり層、その外側を木の燃え代層で囲む独自の 3 層構造を持つ。2011 年に国土交通大臣による 1 時間の耐火構造認定を受け、2013 年、初めて燃エンウッドを適用した耐火木造建築「大阪木材仲買会館」が竣工し、内装および外装に多くの木材が使用された革新的な建物として大きな反響を呼んだ。BCS 賞(2015 年)、日本建築学会作品選奨(2015 年)等多数を受賞、燃エンウッド開発自体も 2012年、第9回エコプロダクツ賞を受賞、2014 年に日本建築学会賞(技術)を受賞した。
 燃エンウッドについては、対応可能な樹種の拡大や 2時間耐火への対応、屋外利用技術や防耐火区画の詳細など、広範かつ総合的な技術開発を継続して進めている。「木造でも2 時間までの耐火仕様があれば、都市部を含む日本のほとんどの建物を木で建てることが可能ですね」(同本部)
 樹種については、同社では国産材利用を推進する立場から、燃エンウッドの仕様を日本固有の針葉樹であるカラマツ、スギ、ヒノキとしている。「いずれも国内では建材用に広く植栽されており、使用量を上回る成長量があります。とくにカラマツは国産の樹種でも強度が高いため、近年建材用としてニーズが高まっています」(同本部)
 また、現在は同社が保有する燃エンウッドの一部の仕様をオープン化し、公共公益的な建築プロジェクトで当社以外の設計者、施工者が自由に扱えるよう、提携先メーカーとライセンス契約を結んでいる。

●CLTへの取り組み
 木造・木質建築を推進する合わせて重要な要素としてCLT (Cross Laminated Timber)と法律の問題が挙げられる。CLTは、集成材と同様に薄い挽き板を積層接着し、大型の板状部材をつくる技術だ。コンクリート部材の 5 分の 1 程度の重量で済むため、高層建物の床、壁に用いることで基礎構造の簡素化、地震力低減、施工性向上等の効果が期待される。EUでは、1990 年頃より CLT の利用技術が普及し、多層の木造建物が数多く建てられるようになった。日本では 2016 年に国内最大級の CLT 工場が稼働したことで建材の供給が始まり、同社においても高層、大型の木造建物への適用技術開発が進められてきた。

画像提供:(一社)日本CLT協会

●建築基準法の改正
 日本では 2000 年の建築基準法の改正で性能規定の導入により、木造であっても所定の性能を満たすことを要件として、耐火建築物を含むいかなる建物も建築することが可能になり、都市部の高層を含む建築物を木造で建てることが可能になった。林業振興と国産木材利用促進が国の重点政策として地域創生の要に据えられたことで、2010 年には公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が制定され、日本の建設市場は、国産木材の積極利用に大きく方向を転換してきた。

 大型高層建築物の木造・木質化は、CO2削減効果の観点で、加速している。日本の木造・木質建築技術、設計・施工管理力、耐震技術などを基盤として、また日本の林業振興も含めて、世界の都市の風景はどう変わっていくのか。同社の事業に注目である。

2021-01-18 | Posted in G&Bレポート |  

 

SINKPIA・JAPAN 生分解性プラの生分解装置、リコー 超臨界技術利用の発泡PLAシート エコプロOnline2020 注目した展示から(2021.1.18)

 オンライン展示会「SDGs Week Online」(「エコプロOnline」「社会インフラテックOnline」 「気候変動・災害対策Biz Online」で構成)は、日本経済新聞社の主催により、11月25日(水)から28日(土)までをコア期間として、また、12月25日までアーカイブ開催が行なわれた。

 廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題に対し、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢い利用が世界的に求められている。国内では、2020年7月レジ袋有料化がスタート、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの、バイオマス素材の配合率が25%以上のものは例外となり、2020年5月から環境省では、「バイオプラスチック導入ロードマップ検討会」も進められている。エコプロOnlineや海洋プラスチックごみ対策パビリオンでは、バイオプラスチックや分解装置、マイクロプラスチック回収の分野の展示も行われた。

 

SINKPIA・JAPAN(株)
 
 同社(横浜市都筑区)は、業務用生ごみ処理機「シンクピア」GJシリーズ、コンパクトサイズから大容量サイズまで展示した。また合わせて同社、バイオワークス、協和、村上製作所の4社で共同開発中の、PLA(ポリ乳酸)をはじめとする生分解性プラスチックを水とCO2に生分解する装置「バイオストリーマー」を展示。生分解性プラスチックは生ごみなどと比較すると分解に時間を要するという性質があったが、分解環境の適正化と特殊菌によって速度を促進している。
 生ごみ処理機「シンクピア」は微生物の力で生ごみを生分解処理する。堆肥型や乾燥型と違い、原則処理した残存物を取り出す必要がなく、約24時間程度で生ごみを水とCO2に生分解する。処理槽内で微生物が専用の微生物ハウスに高密度に生息し、適宜攪拌されることで生分解効率が向上、装置の小型化を実現させている。「従来機と違い小型化により室内設置を実現し、大きく利便性を高めています」(経営企画室) 高温加熱処理が不要なため、装置を稼働させる消費電力を大幅に削減できることも特徴。セブンイレブンジャパンの東京都の一部で設置実績をもつ。

(株)商船三井
 
 同社は、三浦工業(株)(愛媛県松山市)と共同開発のマイクロプラスチック回収装置(5mm以下になったもの)を展示した。マイクロプラスチックは、食物連鎖を通じて生態系全体に広がり、影響を与えると言われているが、同装置は、一般商船に設置し、試験採取を実施した。世界中を就航する一般商船を活用し、実際に回収を行う試みは世界初。今後、回収装置を設置する船の隻数拡大を目指し、海洋・地球環境の保全の取り組みを進めていく考えだ。
 回収装置は、バラスト水処理装置の配管を利用して、専用のフィルターを設置し、揚荷役中に海洋中のマイクロプラスチックを回収する。同装置の主な特徴は次の3つだ。
●配管の工夫で設置でき、新造船だけでなく既に就航している船での装置の設置も可能。
●回収装置運転中、本船電力使用量は非常に少なく、燃費悪化はほとんどない。
●安価な設置が可能で、回収作業は非常にシンプル。

 

<バイオマテリアル、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチック>

アサヒビール(株)

 同社は、(株)丸繁製菓(愛知県碧南市)と共同開発した、食べられるコップ「もぐカップ」を展示した。「使い捨て」から「使い食べ」へ、楽しみながらプラスチック削減に取り組むライフスタイル提案を目指す。国産のじゃがいもデンプンが原料で、高温高圧で焼き固めることにより、耐水性を向上させ、中に入れた液体が漏れにくくしている。容器自体にそれぞれ味付けをし、飲み物や食べ物との組み合わせを楽しめるようにした。容器の味はプレーン、えびせん、チョコレートの3種類、サイズはS(50ml)、M(100ml)、L(200ml)の3種類で、用途に合わせて幅広く展開する予定。2020年11月から、都内の会員型コワーキングスペースや飲食店でテスト展開を実施している。海外でも可食容器の商品化が始まっているが、「もぐカップは、おいしさと経済合理性がある価格の2点にこだわっています」(パッケージング技術研究所)

 

 

豊田通商(株)、福助工業(株)

 両社は共同展示を行い、その中で、豊田通商はバイオポリエチレン(バイオPE)セミナーをオンライン開催した。近年活発に動き出したプラスチック問題を巡る国内外の情勢、バイオマスプラスチック生産目標約200トンとする日本のプラスチック資源循環戦略、ブラジルのBRASKEM社でサトウキビ由来のバイオPEの生産が実際にどのように行われているのかを解説した。ブラジルや東南アジアの熱帯雨林伐採は、報道で取り上げられることが多いが、サトウキビの生産は、熱帯雨林気候は適さず、保護区である熱帯雨林から2000km以上離れた地域で生産されている。またバイオPE製造に使用されているサトウキビ農地は、ブラジルの土地面積の約0.02%であり、ブラジルの土地利用状況や持続可能性について解説した。また、バイオPEのライフサイクル評価(LCA)を東京大学と共同研究を進めており、石油由来プラスチックに比較し、70%~74%のGHG削減につながっているという結果についても紹介した。

 福助工業は、衛生パックを開発、2020年11月発売、展示した。マイバッグの普及率が高まったが、消費者においては、水滴、油、臭気、野菜の残渣が付着するという問題、レジチェッカー担当では、コロナ対策で手袋着用が必須となり袋入れ作業の負担が増大した。この課題をクリアすべく、キャベツなどの大玉野菜も入る衛生パック大サイズも品揃えし、袋の開口性がよいガゼット袋形態とし、邪魔な静電気も除電した。
 また、マイバッグを汚さないためのニューフクロール(ロール状ポリ袋)は無駄遣いを抑制するため、6μまで薄肉化。さらにSタイプは長さを10%短くし、原料の一部をバイオマス化しCO2削減を進める。

(株)カネカ
 
 生分解性ポリマーPHBHを展示した。同ポリマーは、微生物が体内に蓄積するポリマーを精製して得られる、3‐ヒドロキシブチレート‐co‐ 3‐ヒドロキシヘキサノエート重合体。柔軟な性質を持っており、幅広い環境下で生分解性を有し、海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」を取得、海洋汚染低減を実現できる。2019年末に高砂工業所(兵庫県)にて、従来の5倍にあたる年産5000トンのプラントが竣工、米国食品医薬品局(FDA)、ポリオレフィン等衛生協議会、欧州委員会のポジティブリストに掲載され、食品接触用途(ストロー、スプーン、容器包装材等)で使用可能となる国や地域が拡大している。

 
 国内では、同ポリマーを使用した8mm径のストロー(上図)がセブンイレブンジャパンの「セブンカフェ」の新ラインアップ「カフェラテスイーツ」に2020年6月、採用された。また、資生堂のリップパレット新製品のコンセプトにある「海を大事に想う」という考え方が、同ポリマーの性質と合致していることから、製品ケースに採用され、2020年11月より発売されている。

帝人フロンティア(株)
 
 樹脂の一部を植物由来とする、「SOLOTEX(ソロテックス)」と「PLANTPET」を展示した。
 SOLOTEXは、特殊なポリエステル素材PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)と37%の植物由来の原料を使用、従来のポリエステル、ポリウレタン、ナイロンでは実現できなかったバネのようにしなやかな柔らかな質感と形態安定を併せ持つ動きをとることができる高機能素材。スポーツウェアなどの衣料品から、枕などの寝具まで幅広いカテゴリーで使われている。2017年、アウトドアファッションブランドのザ・ノース・フェイスの生地に採用され、注目を集めている。また、使用済みポリエステル繊維などをケミカルリサイクルにより再生した原料を複合した 「SOLOTEXECO-Hybrid」を開発、2020年6月発表した。
 PLANTPETは、サトウキビの廃糖蜜(砂糖製造工程の副産物)を原料として、ポリエステル構成成分の約30%を植物由来成分に置き換えた素材。物性・品質は石油由来のポリエステル繊維と同等だ。PETボトル用途の他、カーシートやユニフォーム、衛生材料や産業資材などでも使われており、2020年、ヤマトグループの制服に採用された。

(株)リコー

 植物由来の生分解性プラスチックPLA(ポリ乳酸)をリコー独自の超臨界CO2技術で微細発泡させた、しなやかさと強さをもった素材「PLAiR」を展示した。同社は、オフィスデジタルサービスプロダクツなどをメイン事業領域とするが、ヘルスケア・エネルギー・新素材などの新たな領域での研究・事業開発を目指し、神奈川県海老名市の「RICOH Collaboration Hub」で推進している。
 PLAの特性上、従来の一般的な発泡方法では、発泡が困難で、石油由来樹脂などとの併用が必要だったが、気泡の制御が困難でばらつきが大きく、かつ気泡の直径が数百ミクロンと大きくなるため、シートが破れやすいなどの課題があった。また、石油系樹脂を加えるためPLAの特徴である生分解性は消失していた。同社は加工プロセスで超臨界CO2を利用し、混錬工程でPLA中にフィラー(発泡核剤)を均一に分散させ、そのフィラーを核に発泡させることで、数十ミクロン単位の均一な気泡を作成した。

2021-01-18 | Posted in テスト |  

 

エコプロOnline2020 注目した展示から(2021.1.00)

  オンライン展示会「SDGs Week Online」(「エコプロOnline」「社会インフラテックOnline」 「気候変動・災害対策Biz Online」で構成)は、日本経済新聞社の主催により、11月25日(水)から28日(土)までをコア期間として、また、12月25日までアーカイブ開催が行なわれた。

 廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題に対し、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢い利用が世界的に求められている。国内では、2020年7月レジ袋有料化がスタート、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの、バイオマス素材の配合率が25%以上のものは例外となり、2020年5月から環境省では、「バイオプラスチック導入ロードマップ検討会」も進められている。エコプロOnlineや海洋プラスチックごみ対策パビリオンでは、バイオプラスチックや分解装置、マイクロプラスチック回収の分野の展示も行われた。

 

SINKPIA・JAPAN(株)
 
 同社(横浜市都筑区)は、業務用生ごみ処理機「シンクピア」GJシリーズ、コンパクトサイズから大容量サイズまで展示した。また合わせて同社、バイオワークス、協和、村上製作所の4社で共同開発中の、PLA(ポリ乳酸)をはじめとする生分解性プラスチックを水とCO2に生分解する装置「バイオストリーマー」を展示。生分解性プラスチックは生ごみなどと比較すると分解に時間を要するという性質があったが、分解環境の適正化と特殊菌によって速度を促進している。
 生ごみ処理機「シンクピア」は微生物の力で生ごみを生分解処理する。堆肥型や乾燥型と違い、原則処理した残存物を取り出す必要がなく、約24時間程度で生ごみを水とCO2に生分解する。処理槽内で微生物が専用の微生物ハウスに高密度に生息し、適宜攪拌されることで生分解効率が向上、装置の小型化を実現させている。「従来機と違い小型化により室内設置を実現し、大きく利便性を高めています」(経営企画室) 高温加熱処理が不要なため、装置を稼働させる消費電力を大幅に削減できることも特徴。セブンイレブンジャパンの東京都の一部で設置実績をもつ。

(株)商船三井
 
 同社は、三浦工業(株)(愛媛県松山市)と共同開発のマイクロプラスチック回収装置(5mm以下になったもの)を展示した。マイクロプラスチックは、食物連鎖を通じて生態系全体に広がり、影響を与えると言われているが、同装置は、一般商船に設置し、試験採取を実施した。世界中を就航する一般商船を活用し、実際に回収を行う試みは世界初。今後、回収装置を設置する船の隻数拡大を目指し、海洋・地球環境の保全の取り組みを進めていく考えだ。
 回収装置は、バラスト水処理装置の配管を利用して、専用のフィルターを設置し、揚荷役中に海洋中のマイクロプラスチックを回収する。同装置の主な特徴は次の3つだ。
●配管の工夫で設置でき、新造船だけでなく既に就航している船での装置の設置も可能。
●回収装置運転中、本船電力使用量は非常に少なく、燃費悪化はほとんどない。
●安価な設置が可能で、回収作業は非常にシンプル。

 

<バイオマテリアル、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチック>

アサヒビール(株)

 同社は、(株)丸繁製菓(愛知県碧南市)と共同開発した、食べられるコップ「もぐカップ」を展示した。「使い捨て」から「使い食べ」へ、楽しみながらプラスチック削減に取り組むライフスタイル提案を目指す。国産のじゃがいもデンプンが原料で、高温高圧で焼き固めることにより、耐水性を向上させ、中に入れた液体が漏れにくくしている。容器自体にそれぞれ味付けをし、飲み物や食べ物との組み合わせを楽しめるようにした。容器の味はプレーン、えびせん、チョコレートの3種類、サイズはS(50ml)、M(100ml)、L(200ml)の3種類で、用途に合わせて幅広く展開する予定。2020年11月から、都内の会員型コワーキングスペースや飲食店でテスト展開を実施している。海外でも可食容器の商品化が始まっているが、「もぐカップは、おいしさと経済合理性がある価格の2点にこだわっています」(パッケージング技術研究所)

(株)リコー

 植物由来の生分解性プラスチックPLA(ポリ乳酸)をリコー独自の超臨界CO2技術で微細発泡させた、しなやかさと強さをもった素材「PLAiR」を展示した。同社は、オフィスデジタルサービスプロダクツなどをメイン事業領域とするが、ヘルスケア・エネルギー・新素材などの新たな領域での研究・事業開発を目指し、神奈川県海老名市の「RICOH Collaboration Hub」で推進している。
 PLAの特性上、従来の一般的な発泡方法では、発泡が困難で、石油由来樹脂などとの併用が必要だったが、気泡の制御が困難でばらつきが大きく、かつ気泡の直径が数百ミクロンと大きくなるため、シートが破れやすいなどの課題があった。また、石油系樹脂を加えるためPLAの特徴である生分解性は消失していた。同社は加工プロセスで超臨界CO2を利用し、混錬工程でPLA中にフィラー(発泡核剤)を均一に分散させ、そのフィラーを核に発泡させることで、数十ミクロン単位の均一な気泡を作成した。

 

2021-01-14 | Posted in テスト |  

 

経産省 バイオ由来製品生産技術の開発支援 2020年度第3次補正予算案計上 (2020.12)

 経済産業省は、「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発事業」として2020年度第3次補正予算案15億円、2021年度予算案を調整計上した。

 本事業では、カーボンリサイクルの実現と化学工業プロセスの省エネ化に向けて、バイオプラスチックや燃料のような大規模生産を要する多様なバイオ生産物の実生産に向けて必要となる試作・検討が可能なバイオファウンドリ生産基盤技術の確立を目指す。民間企業や大学と協力して、①培養データの収集、蓄積  ②統合情報解析システム ③リアルタイムモニタリング技術 ④自動制御技術 ⑤培養タンク最適化などが可能なバイオファウンドリ生産拠点を構築する。整備した拠点は共用として解放し、ベンチャー企業等が有するシーズのスケールアップ実証や、ニーズとシーズのマッチングの拠点として活用する考えだ。

(経済産業省ホームページより)

https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2020/hosei/pdf/hosei3_yosan_pr.pdf
https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2021/pr/en/sangi_taka_15.pdf

 

2021-01-05 | Posted in ニュース |